解説
雑談考察の6ページ目。2021年7月以降分。
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このページは『Outer Wilds』のネタバレを含みます。ゲームをクリアしてからご覧ください。
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(公開:2020年8月18日)
目次
20210701/ 20210703/ 20210710/ 20210717/ 20210724/ 20210730(DLC情報発表)/ 20210731/ 20210801/ 20210802/ 20210817/ 20210829/
20210701
- いよいよ今月末はAnnapurna Interactiveのなんか発表するやつだ。興奮しすぎて吐きそうだ(by Hal)。いや冗談抜きで。
- …というわけで、というわけではないが唐突に同人誌を作りました。コンビニのネットプリントサービスで印刷できます。表紙込み20ページ分で印刷代金が200円かかりますがわたしには1円も入りませんのでその点はご安心ください。なんとなくこういうものを出したいなという気はあったのだがDLC発表のショックで頭がおかしくなったので勢いで描いてしまった。人生初同人誌で至らぬ点もあると思いますが読んでやってもいいという方はお近くのコンビニのコピー機で印刷してみてください(やり方の説明は上記リンク先参照)。
- DLCが出るとか出ないとかの件、まったく想像もしなかったことが起こったという点ではわたしにとって『Outer Wilds』のエンディングと同じくらいのインパクトがあったんですよ。そりゃ吐き気くらいするわ(注:そのインパクトの後遺症の成果がこのサイトです)。念のため言っておくがDLCが出るのがイヤなんじゃあなく(むしろ滅茶苦茶楽しみですよ、楽しみだけど遠足前に興奮しすぎて吐く子供とかクラスに一人くらいはいませんでしたか?わたしは違いますが……)単になにが起きるかまったく予想できないが予想できないことが起こることだけは予想できるのが吐き気の原因だ。もうなにがなんだか。
20210703
- 「楽しみ」と「不安」が重ね合わせになる状態が続いており存在が不安定になりつつある。もともと安定していたとは言えないが。
- 先日出した同人誌は3人くらいに読まれればいいやと思っていましたが早速わたしの想定より多くの方に読んでいただけたようでありがたい(このサイト自体も3人くらいに読まれればいいやと思って始めたのだが)。とりあえず今月末まで公開予定ですのでよろしくね。描いた本人が一番気に入っているのは最初の漫画です。
- おかげさまでクイズの解答数が150件を超えました。皆様ありがとうございます。相変わらず全問正解者はゼロです。私のせいなのは確定的に明らか。
- 【宇宙クイズ】恒星の終焉に起きる『超新星爆発』を起こすのはどの星? | sorae 宇宙へのポータルサイト/『Outer Wilds』の超新星爆発は我々の宇宙で起きるそれとは仕様が異なるわけだが、博物館の展示に太陽のライフサイクルの説明を入れることで「ちゃんと分かってやってるから大丈夫ですよ」という目配せにしているわけですね、と結構後になってから気付いた(遅い)。というか「博物館の展示」の形にすることによってプレイの前提になる世界設定の説明をあの場でほとんど済ませているのは普通に上手いなと。
- 余談も余談ですが、DLCのタイトルらしい『Echoes of the Eye』を見て最初に連想したのが映画『2001年宇宙の旅』とピンク・フロイドの『Echoes』のアレであった。映画の最終章のスタートから『Echoes』を流すとちょうどいいところで終わるという伝説的ネタですね。ゲームには関係ないけど『2001年~』もピンク・フロイドも好きなのでつい…。ただ連想しただけなのでだから『ドーダコーダ』言うわけではない(さらに余談:『Echoes』はジョジョ第四部の康一くんのスタンド=エコーズの元ネタでもある)。「エコーズ 2001年宇宙の旅」とかでググれば解説記事が沢山出てくるよ。
- そういえば『2001年宇宙の旅』がアマプラことアマゾンプライムビデオのプライム会員なら追加料金なし枠にまた入ったそうなので会員かつ興味がある未見の方はこの機会にいかがですか(字幕版/吹替版)。
できれば眠くないときに。Netflixにもあるよ。 - 地味な疑問:シグナルスコープは楽器の演奏や口笛の音は拾えるが、人の話し声は聞こえるのだろうか? 口笛がキャッチできるのだから普通に考えればできるはずだがHearthianの中に音声つきでしゃべる人がいないので実際のところはわかりません(メタ)。木の炉辺は大気が多いぶんノイズも多そうだが。
- 闇のイバラの例の地点にいるNomaiの遺体、よく見ると仮面外周の模様が後のものと違うんですね。これは『船』や脱出ポッドに使われていた円と直線の組み合わせがモチーフの模様とも似ているので当時のNomaiにとって彼らのテーマ的なデザインだったのだろう(ついでに色も)。部族ごとに伝統的な模様が違うとかでも面白いが。
- ところでこの闇のイバラのEscallたちの『終点』、滅茶苦茶皮肉ではあるが、生きていた当時のNomaiの仕草とかが『保存』されている非常に貴重な場所なんですよね。ほかの場所にいるNomaiたちの遺体は白骨化しているか単に倒れている者がほとんどなので…。
- Nomaiの学校は空中都市にしかないが、燃え盛る双子星の子たちはワープ装置かなにかで通学していたのか、それとも普通に太陽なき街にも学校的なものがあったのか。『船』の事故後に離れて暮らしていた時期が長かったから少なくとも合流までの間には必要だったと思うが、燃え盛る双子星の側は居住可能なスペースにかなり限りがあるから教育施設的なエリアを特別に作るのではなく空間シェア的な方法でやったほうが合理的な気がする。例の幽霊物質が入り込んだ大部屋あたりが候補地か(全部妄想)。床がぶち抜かれているから下の階以外元の状態がほとんど分からないのがアレだが。
- 記憶の像でひとつ気になる点、あれってペアになった本人以外の人にも記憶を移したりできないんでしょうかね。教科書的なものの記憶をコピーできたら勉強とかしなくてもいいのではないか。ダメか。
- 脆い空洞の避難直後にNomaiが住んでいたエリアには生活雑貨的なものがほとんど残ってなくて、そのせいか特に説明はなくても殺風景で淋しげな雰囲気が出てて後からちょっと感心しましたね(例によって初回プレイ中はよく分かっていなかったが)。たぶん空中都市に引っ越したときに物を持っていったからそうなったのだろうとか想像もできる。ただ、『眼』の壁画のところに杖がひとつ置き去りになっているのはちょっと気になる。持ち主に何があったのか。
- 『眼』の星系で生まれ育ったNomaiたち、よく考えたら星系間を旅できるような大きな『船』を見たことがない世代だったことになるのだろうか。ゲーム開始時点で残っている移動手段はシャトルかワープ装置くらいだし(そのシャトルも2機しかない)。闇のイバラにはほどんど近づかなかったようだから壊れた『船』のことも事故時の様子を描いた壁画(去年12月22日の雑談参照)でしか知らないのでは。Ilexが新しい船の話や以前の暮らしについての文章を残しているので知識として教わってはいたはずだが、『眼』を探索し続けたNomaiたちがNomaiにしては珍しい定住生活を送っていたのもそのあたりが精神性に影響していたのかもしれん。小さなボートしか見たことがない者が海の向こうに思いを馳せることはあってもそれで実際に旅立つかというとそうでもないのではないか。仮に『船』の事故が起きなくてもEscallたちはその後『眼』の探索を続けただろうけど、本編中のNomaiたち程の情熱というか執念があったかは未知数な気がする。もしEscallの一族が何者かの意思・意図によってあの星系に呼び寄せられたとするなら『船』が破壊されたのは『眼』を探させるための誘導だった可能性も浮上してくるが、そもそも何者とやらが存在するのかが不明。
- 『Outer Wilds』はゲームとしての謎解きは難しめだが、シナリオそれ自体は実はあまり謎でもなんでもなくむしろ明快なほうだというのがすごくクールというか好きですね(急に尽きる語彙力)。基本的に謎な部分は偶然が作り出した謎で、謎だと感じるのは単純にピースが足りないだけだという。物語のジャンルとしてはSFだが、いわゆる「犯人(黒幕)」がいないという点でより純粋なミステリとしても仕上がってると思うんですがどうでしょうか(誰に同意を求めているのか)。もちろんエンディングのアレは最後まで謎だけども。
- ゲーム冒頭で探査艇の発射コードをもらいに行くとき、Hornfelsに
「宇宙に出たら何をするつもりだ?」
と聞かれますけど、あの時点では何が目的なのかなんてプレイヤーには分からないから本当のところは答えようがないんですよね(※事前情報がある場合は除く)。主人公的にはNomaiの記録を見に行くだとかの動機があったのかもしれないが、いずれにせよ「宇宙を救う」なんて目的で旅立ったのではないことだけは確かである。ゲームの構成を振り返ってみても、プレイの過程でゲームの最終目標が「超新星爆発を止める」「『宇宙の眼』に行く」になりそうだと気付きはしても、プレイヤーのモチベーションというか心情的には必ずしも「わたしが皆を救うぞ」といった方向には誘導されていない気がする(前にもちょっと書いたけど、そういう動機づけをしたいなら太陽が爆発する前に村人たちがChertのように慌てふためき嘆き悲しむ描写を入れるだけでも十分である)(『眼』を見つけられなかったNomaiたちの無念の記録を増量して「わたしが代わりに皆の願いを叶えるぞ」とするのもよい)。ラストシーンに関しても、なんか成り行き上ああなったのであってあれを目的に旅してきたわけではない。もしあれが最終目的として事前に分かっていたらシナリオの味がかなり変わると思う。 - …という観点からみると、とにかくプレイヤーに義務感とかそういったものを考えずに好奇心のおもむくまま冒険してほしいという意図のもとで組み立てられたシナリオなんだということがなんとなく分かる。物語の結末がああなったのも、旅の結果が「宇宙が救われる」といった明確な実利に結びつくことで「好奇心の追求」が「利益の追求」にすり替わってしまうのを避けたかったのではないか。利益がダメってことではなくてコンセプトとかテーマの軸がブレる危険があるということね。努力が報われるとか報われないとかではなくあくまで好奇心の物語だ(以前の雑談も参照)ということなんだろう。全部憶測。なお新しい宇宙が生まれるのは明確でない実利だからセーフとする(宇宙ごと消滅した者は「利」を得ようがない)。
- 先進的ワープコアを取った後に見る最後の超新星爆発はそれまで散々見てきたものとは意味合いが大きく異なるわけだが、そのとき何を思うかすらもプレイヤーに委ねられているのもクールですよね。灰の双子星プロジェクトから出たあと例のBGMが流れる以外に演出もないし。『眼』上空に見えるやつに至っては下手すると普通に見逃す可能性さえあるという。
- 『眼』に着くまでの最後の旅路、探査艇に積み込んだ食料も水も何もかも置いていく時点で生存のための旅じゃないんですよ(※マシュマロは持ち歩いているようだがそういう話ではない)。よく考えなくても本当に正気じゃないことをしているわけだが、そのときのプレイヤーは「もうこれしかない」というところまで誘導されてるんですよ。なんなんだよこのゲーム。怖いよ(今更)。
20210710
- 絵を描いてみて改めて思いましたが、Slateってかなり痩せてるよな。マシュマロ食べてるのに……(だからどうした)。メタいことを言うと実際は焚き火にあたっているだけで本編中では1個も食べていないが。
- かなりどうでもいい話題な気もするがずっと気になっている件。この手のゲームってヒントとか設定の説明のために本が小道具としてよく出てきますけど本作には出てこない
(本だけに)。アイテムとしてはもちろん背景にも出てこない(はず)。強いていうなら博物館の写真でHornfelsが持っている紙束くらいである。紙は存在するが製本技術(あるいは文化)があるのかは不明という奇妙な状況といえる。関係ないけどこの写真に写ってる木の炉辺儀(アトルロックつき)ちょっと欲しい。 - NomaiのMallowの名前は「マシュマロ」の語源にもなったウスベニタチアオイが元ネタだ、と名前の由来コーナーにも書きましたが、そのせいというわけではないがHearthianのセリフにも「Mallow(s)」が登場する場面がある。具体的には主人公が像とペアになったすぐ後に出てくるTephraのセリフ(※英語版)です。すでに滅びて数十万年も経つはずのNomaiの個人名がなぜか後世のHearthianに伝わっているかのような不思議な偶然が発生しているシーンである。関係ないけど同じ場面で「ハロー」を「Hullo」と言っていたりもする。かわいいね。
- といってもNomaiたちが書き残した文章には大体それぞれの名前も書き添えてあったから、それらを読んだHearthianが記述者の名前を知っている可能性はあるのよね。とりあえず博物館の展示(石の壁)にあるCassavaとFilixは確定か。
- エンディングの木立で見ることになるGabbroの量子の詩、たぶんいつやってもテキストの順番は同じだと思うんですけど(下記参照)、英語版の原文だとちゃんと韻も踏んでるのでより「正解」感がある。
静寂の陰 The quiet shade
古き樹皮を越え Across old bark
遥か昔の森の空き地で In the ancient glade
常に闇に包まれて It's always dark
- 主人公の宇宙服というか装備、あの見た目だけど速度同調とかバイタルチェックの機能があったりするのは地味にハイテクというかアンバランス感がすごいな。
- 探査艇もあの見た目で竜巻でバラバラにならないのがすごい。Slateがすごいのか竜巻の威力が実は大したことないのか。まあどこかにぶつかれば普通に壊れるんですけど…。
- 今更の疑問:Feldsparのキャンプ、苗木を育てるための土はどこから調達したのか。映画『オデッセイ』みたいなイベントがあったかは不明。
- もし木の炉辺に落ちたイバラの種が成長して(※超新星爆発は起きないものとする)例のワープゲート的形態まで大きくなったらあの種経由でFeldsparのところまで行けるようになっていたんだろうか? その場合木の炉辺自体がヤバイのだが。
- そういえば以前見かけて幻覚か気のせいだと思っていた闇のイバラに生息するムカデ的な何かの撮影にやっと成功した。どこからともなくニュッと現れてS字状に変形したあとシュッと縮んで消えていく。これ以上の生態は不明。
- エンディングでSolanumさんが言う
「あとは私たちの前にある無数の可能性を崩壊させるだけ。」
という言葉、よく考えると例の煙の玉に飛び込むとか以前に、プレイヤーがワープを止めること自体が「無数の可能性を崩壊させる」ことだったんですよね。例えば『眼』に行こうと決断して実行した時点でそれ以外の未来は消えたのだ。あの宇宙に無数にあった可能性の中から「ループを止める」と書かれたくじ(籤)を引き当てたような状況とも言える。 - しかし「無数の」とはいっても、いくら試しても無い可能性は無い(当たりが入っていないくじ引きから当たりを引くことはできない)わけですから、状況次第では(※ゲーム的な都合を一切除けば)あのままチェスや将棋でいう『詰み』にはまっていた可能性もあったのだなあ。こわいなあ。記憶の像さえなければそんなことが起こっていることすら気付けないから逆に問題がないのがまた…。
- 『眼』に到達してからエンディングのあの場面に至るまでに主人公は宇宙で唯一の意識的観察者になっているわけで、そのことが『眼』に対してどう影響したのかしてないのかも気になるところである。こっち方面の考察は突き詰めるとセカイ系みたいになりそうだが。
- もしあの宇宙にHearthianが誕生していなくても、あるいは知的生命体まで進化していなくてもそのうち灰の双子星プロジェクトは発動していたことになるわけだが、その状態を外(=プロジェクトの影響範囲外)(そういうのがあるかは不明)から観測したら一体どういう状態に見えるんだろうか。あまりにもループを重ねるとおかしな因果が生まれたりしそうでなんか怖いぞ。
- 最後の焚き火のシーン、先輩たちはなんか打ち上げ感というか終わった終わったお疲れ様感があるセリフが多いけど、Solanumさんはまだ結構探究心を残している様子なのがそれぞれ違いがあってちょっと面白い。種族的な感性の差なのか個人の性格の違いなのか。
- フィクションに登場する架空種族(SFでもファンタジーでも)が地球人類とは別の価値観を持っていたりする設定が好きなんですが、Nomaiたちの人間味がありつつもどこかぶっ飛んでる(たぶん頭が良すぎるせい)という性格付けもこれはこれで面白くて好きですね。やっぱりねえ、目的のためとはいえ太陽を爆発させるのはどうかと思うんですよ。理屈の上では爆発はしないってのは分かるけどさ…。先進的ワープコアの保護ケースが開かなくなるとか、プロジェクト内部に入るためのワープ装置が使えなくなるとかそういう方面のトラブルへの対策はどうなっていたのか……記憶装置に問題があってペアになっても記憶を引き継げなくなっていたりしたら……ブツブツ……(以下いくらでも続く)。
20210717
- 月末が近付いている。7月30日が。ウウッ。
- 先進的ワープコアの形は砂時計に似ている。ループというか「繰り返し」を象徴するアイテムと考えればそれっぽいデザインだけども、灰の双子星プロジェクトはループ的状況をつくっているだけで実際に時間を戻しているわけではないからちょっと面白いなと思いました。
- というかループ数回かそこらで
「たぶん私らの意識はループを何度も経験してる。でも、たぶん体は違う。なぜなら理論的にはループは一度も起きてないからだ。」
と推定できるGabbroはやっぱり相当賢いぞ(今更)。ということは実は『Outer Wilds』はループものではなかった可能性が……? - 新しく作り直したほうのコアが『船』のコア設置部分にも直接使えたということはあの形にも何かしら意味があるのだろうか、と考えてみたがむしろ『船』で使われていたコアの形に合わせて作った可能性もあるのかな。先進的ワープコアの製造法は失われたとしても『船』自体の設計図か仕様書のようなものはどこかに残っていてそこから逆算するように設計を始めたとかそういうパターンですね。その場合は灰の双子星プロジェクトで使用した後は新しく『船』を建造してまた他の星系に旅に出るようなルートもあったわけだ(全部妄想)。幽霊物質さえなければなあ。
- …というような経緯でもない限り、新しく作ったほうの先進的ワープコアと壊れた『船』のコアが同じ形だったのはほとんど奇跡に近いんですよね。もしコアが直接挿し替えられなかった場合、状況によっては昔のデジカメをパソコンにつなぐために変換アダプタに変換アダプタを接続して変換アダプタを挿すような類の面倒な手続きが必要になったはずで(実例:この記事の最後の写真)、そんなことをしていたら途中で時間切れになって宇宙は滅亡していただろう。端子の形が違ったばっかりに。なんて教訓的なラストなんだ。
- ゲーム内で名前が登場するNomaiたちは具体的にどこでどのように暮らしていたかの情報がほとんどないが、記憶の像の製作者・Phloxは例外的に巨人の大海の住居に住んでいたっぽい記録がある。ランダムに島ごと宇宙空間に投げ出されるような環境でよく暮らしていたものだと思うが(5月29日の雑談も参照)、それだけでなく巨人の大海は重力が木の炉辺の倍はあるやばい星でもある。なにが言いたいかというと、あの惑星で暮らしていたNomaiたちは双子星や脆い空洞で暮らしていたNomaiより筋肉ムキムキになっていたのではないか。しょうもない発想を説明するために前置きが長くなったことをお詫びします。
- 同じく巨人の大海を職場(ではないが)としていたCassava・Daz組とAvens・Mallow組は定住していたかまでは分からないのでムキムキかどうかは分からない。でもAvensはきっとムキムキだと思う
(パワー馬鹿的な意味で)。 - なお、この観点でいうとアトルロックで長い期間過ごしているEskerあたりは筋肉量等が非常にまずい状態になっていることになってしまうが(参考:JAXA|国際宇宙ステーション長期滞在を経験して(宇宙飛行士・若田光一さんのインタビュー:2009年)/国際宇宙ステーション(ISS)ではどのようにして健康を保つのですか? | ファン!ファン!JAXA!)、Hearthianの肉体は元々そのへんに耐性があるとかそういうことにしておきたい。あの小さい家の中にトレーニング器具がずらりと揃っている可能性もゼロではないが。
- 村で子供たちとやるかくれんぼ、ゲームの最序盤にさっさと済ませて以降あまり気にしていませんでしたが、探している最中にシグナルスコープで聞くことになる音楽ってここ専用の曲なんですね。普通にプレイしているとじっくり聞くこともあまりないと思うが結構いい曲である。そしてこれがラジオから聞こえるということはHearthianにも音楽を録音して楽しむ習慣があったということなのか。急にロマンが溢れてきた。
- 楽器職人のGneissに旅人たちの楽器について訪ねたときに
「問題は、Hearthianが1人宇宙に出るたびに、オーケストラのメンバーが一人減ってしまうということさ。」
というセリフがありますが、「オーケストラ」と言うからには実は先輩たちだけでなく他の村人たちも楽器を持っていて演奏できたりしたのだろうか。急にロマンが…。 - 序盤に見たきり気に留めていなかった件でもうひとつ、村にある幽霊物質の囲いの注意文を書いたのはHornfelsだったんですね。普通に考えれば「危険」「入るな」程度の表記で十分だと思うが、
「このあたりをうろついて何かあっても自業自得である。苦情は受け付けない。」
とまでキッパリ書いてあるのはやはり書かざるを得ない何らかの出来事があったのだろうか。Hearthianの中では比較的マイルドな性格(あくまで比較的)のHornfelsがこれを書いた事実に少しじわじわ来る。英語の表記だと「Don’t complain to me if you hurt yourself fooling around.」
(「fooling around」=遊びまわる、バカ騒ぎ)だからもうちょっと怒りを感じる表現である。 - 木の炉辺の採掘場出入り口そばにあるワープ装置に砂がちょっと落ちているのは一応ヒント的なやつだったのだろうか。初回プレイ中はあまり気にしていなかった(気にしてなかったことが多すぎる)。
- 採掘場の出入り口といえば、あそこにある立派な門はよく考えたら別に必要があって設置したものではない気がするが、やはり作りたくなって作ってしまったNomaiでもいたのかしら(実例:Spire)。
- ところで採掘場の扉前に置いてある石塚は実はかなりレアな代物である(石の色的な意味で)。石塚マニアなら是非おさえておきたい一品である。そんな奴はいない。
- ゲームで初ループを経験したあとにSlateと発射コードについて話すくだり、会話選択肢によっては
「新しい探査艇の作業に戻るのが待ちきれない。自動操縦の回避システムを調整してるところでね!」
とSlateが言うのだが、これはつまり自動操縦に障害物の回避機能が求められていることはゲームの製作者も承知の上であえてあのシステムにしているということでもある(メタ)。このセリフのあとSlateが「…ああ、すまん。」
と言うのも完全に二週目以降を遊んでいるプレイヤーに向けてのものだとしか思えない(被害妄想)。ゲームのリリースまでに行ったテストプレイでいくつもの探査艇が太陽に沈んでいった光景が目に浮かぶようだ。
20210724
- 来週!!!!!!!!!!!!
- 闇のイバラ表面の氷の上をウロついていたら近くに来た巨人の大海の重力に引っ張られて海まで落ちた。よく分からんが宇宙を味わった(日記)。
- Nomaiの脱出ポッド、推進力が不明だがあれも一応操縦はできるんですよね(そうでないと闇のイバラから出られないし)。操作盤や操縦席のようなものはないから障害物を避けられるタイプの超ハイテク自動操縦機能でも搭載されてたとか? 着陸に関してはほぼ墜落に近いので技術的にややアンバランス感があるが。
- 障害物といえば、闇のイバラの穴って探査艇で通り抜けるのもそこそこ面倒ですけどそれより大きい脱出ポッドがよく通り抜けられたな、と気付いたので一応確認してきた。ロケ地の都合でちょっと見づらいが探査艇と穴の比較(※画像上は外側、下は内部の穴)と探査艇と脱出ポッドの比較。無理というほどではないが結構ギリギリである。引っかかりそうなパーツもあるし。
- 脱出ポッドがアンコウに喰われなかったのは単純にアンコウの口より脱出ポッドのほうが大きかったからだと思っていたが、穴の通り抜けのことを考えたらただ大きい宇宙船で行けばいいというものでもないのだな。なぜ今でもアンコウ対策について考えているのか。
- プレイヤーが行ける範囲の都合で『船』の中をあまり見て回れなかったのは残念だったが、発射されなかった残りの脱出ポッドの中に逃げ遅れた人とかが大勢いたりしたら絶対落ち込むからそういう意味では見れなくてよかったのかもしれん。いや本心はそれも覚悟の上で見たいですが……。
- イバラの種で行き詰まったNomaiの中に3人で手を取り合った状態で亡くなっている人たちがいますけど(※2人で抱き合っている遺体もあるがそれとは別)、どういう精神状態でああしていたのかとか想像するとなかなか悲しく恐ろしいものがある。家族か友人同士がせめて最期は一緒にと集まっていたのか、それとも別の理由があったのか。あの場所は航行記録だと『Nomaiの墓』(現在の日本語版だと脱字がありますが英語版では『Nomai Grave』表記)と表現されているが、あそこに行くと当時のNomaiたちについて思いを馳せてしまうという点ではまさに「墓」の役割と似ているかもしれない。
- 墓といえばHearthian村にある墓地はその手前にある家を通らないと入れないようになってますけど(※もちろん崖を乗り越えて入る場合は別)、単なるイースターエッグ隠しのためのカモフラージュ用なのか別の理由があるのかちょっとだけ気になる。墓守的な村人もいないし。
- アトルロックにある『眼』探知機は探知対象の天体に関する音も聞こえるようになっているが、どういう理由でそのような機能があったのか。巨人の大海から風の音が聞こえるのはともかく脆い空洞からブラックホールの音がするのはなんかじわじわ来る(ブラックホールの音って何?)。もちろん『眼』を対象にしても特に音もしない。はず。
- アトルロック北極の展望台と南極の『眼』信号探知機、作られたのがどちらも極地で使用目的というか用途も近いもののはずなのに技術レベル的には真逆なのがなんとなくおかしみがある。使えればいいんだよ使えれば。
- 脆い空洞の重力水晶ワークショップにはRiebeckの元キャンプ地がありますが、よく考えるとあの場所にも幽霊物質が結構落ちてるのよね。壁に貼られていたメモの内容からして隕石に追われて廃墟まで逃げてきたのだろうけど、もし運が悪ければ(もしくは確認を怠っていたら)逃げ込んだ廃墟の中で幽霊物質の犠牲になっていた可能性もあったわけで、そう考えるとRiebeckは実は強運タイプなのかもしれん。転んだのにブラックホールにも落ちなかったし…。
- 非常にどうでもいいが上記のキャンプ地に寝袋を置きっぱなしにしているのも微妙に気になる。何個持ち歩いてたの? 雨は降らないからそこは気にしなくてもいいけど…(雨以外のものは降ってくるが)。
- 仕様上、本作はゲーム内で得られる情報すべてを見ないままでもクリア自体は可能なわけだが、これは別の見方をするとあえて誤解の余地を残している構成(※ストーリー・設定的に)だと言えなくもない。シナリオ的には大きな情報を得られるが攻略上では行く必要がない場所が用意されている(太陽ステーション、第6の場所など)のも象徴的である。それどころか後でプレイヤーに回収されるとは限らない形でミスリードをいくつも配置している。物語の終わり、あるいはクライマックスで「実はこういうことだったんだよ!!」と全てが明かされるターンが用意してあるわけでもないのにこんなことをやるのはなかなか大胆ではなかろうか。
- これを「物語の『正解』的なものは用意してあるが必ずしもそこにたどり着かなくてもよい」という姿勢のシナリオ構成だと考えると結構挑戦的なことをやっていたのではないか。究極的なことをいえばあらゆる物語はそれを観た者の脳内にしか存在しないわけだが(誤読による誤解、飽きて続きを見るのをやめたので結末を知らないといったケースも含む)、本作の場合は具体的になにがあったのか直接的に説明される場面が極めて少ないのがちょっと特殊だと思った。通常ならクライマックス級の「物語の核心」と言うべき情報を知ったときですらそれをどう処理するかはプレイヤー次第というわけだ。突き放しているといえばそうだしリアルといえばリアルである。
20210730
- ついに来た。Annapurna Interactive Showcaseの日が。そしてDLCがDLCであることが確定した(意味不明の供述)(ボーナスコンテンツ的DLCでないという意味です)。というわけで『Echoes of the Eye』9月28日リリース決定!!……はいいんですが、今回あるかと思われたSwitch版の発表は無かった。おそらく年末まで延期になったようで残念だが昨今色々あるので仕方あるまい。DLCですが、PVの内容はPVを見ていただくとして、Andrew PrahlowさんのツイートによるとDLCだけでなくサントラも出る?のかしら。Kelsey Beachumさんは『Outer Wilds』のDLCと『The Outer Worlds』のDLCに同時進行で取り組んでいたそうで笑うしかない&感謝しかない。ともかく今日この日を待つまでの間待っている時間以上の寿命を縮めた気がするので今回の雑談はこれで終わりだ。
- ところで当サイトの今後の更新予定ですが、元々は前身である『Nomaiのメモ』公開1周年あたりで定期的な更新(※一応週イチ更新を目標にしてました)はおしまいにしようと思っていたんですが、今日ついにDLC発売日が決まったので方針変更してDLCクリアまで一旦お休みさせていただきます。雑談以外のコーナーは突発的に更新するかもしれないししないかもしれない。というのもこの約1年、サイト更新を優先してほとんどの積みゲーを積み積ん読を積み続けているのでちょっとどうにかしたい。個人的な都合にも程があるが元々個人サイトですしそういうものです。そんなわけで今後とももうしばらくだけよろしくお願いします。
20210731
- 同人誌の公開は今日までです。ネットプリントは印刷された回数がウェブ側から見られるんですが、今のところ合計で50回以上印刷されていたようだ。なんと。読んでくださった方々に感謝。同人誌のページにも書いたとおり内容の一部は今後このサイトでも公開する予定ですが、もしどうしても物理的に欲しいという奇特な方はTwitterかメールフォームでご相談ください。あとはSwitch版が発売されたら記念と称して再公開するかも(こっちの予定は未定)。
- そんなわけでDLC発表の件ですが、やばいすね(語彙崩壊)。PVだけでもどこから何を言うべきかアワアワするしかないが今とりあえず思いつくことは(以下、PVの内容に言及するため畳みます・前情報一切なしでDLCをプレイしたい人は読まないほうがよい↓)
DLCの話を読む
- まずAnnapurna Interactive Showcaseの紹介冒頭でのAlex Beachumさんの左に写ってるボードは全部気になるとしか言いようがないがこれらの要素を全部入れるとしたらいよいよわたしの頭が崩壊するのでむしろいくつかはブラフであってほしいというくらいやばいことが書いてあり、やばい。
- 樽ベースの人工衛星か探査機みたいなやつ。いままでゲームに出てきたものを組み合わせたような造りだがゲームに出てきたことはない物体である。
- そして太陽が欠ける描写 これ日食なの??(なんか違うような気も……)。双子星が太陽から妙に遠く見えるのも地味に気になるがこれは単純に見る位置とか角度のせいかも。
- 6月公開のShowcaseのトレーラーにも出てきた謎の部屋に落ちている『眼』のマークらしき何かも再登場。
- 鍾乳石のようなよくわからんものがある灰色の洞窟。これも初登場。強いていうなら木の炉辺の地下と色味が近いか。
- 木造のよくわからん部屋(初登場)。明るいところは偵察機が照らしているのでとりあえず偵察機くんの続投は決まった(続投?)。
- 謎の縦穴とゴンドラか何か。まったく分からん。
- で、ある意味最大の衝撃・5本指の手の形をしたオブジェ。周りにある植物も全部初登場。よく見るとこのオブジェの指部分も枝分かれしており上記の『眼』のマークらしき何かに似ていなくもない。
- 壊れる木造の橋と見たことのない建物。明らかにNomai文明ともHearthian文明とも様式が違う。
- よく分からん回転する部屋と鐘のような何かと謎の装置。Nomaiの『船』にあったものを連想させるような造りだが色使いや意匠その他が完全に別物。青緑色のライトはDLCのロゴマークの色とそっくり。今回のテーマカラーはこれか? 謎の装置は眼のようなものが3つある点ではNomaiの目をイメージしている気もするし下側で揺らめく光はHearthianのキャンプファイヤーに見えなくもない。瞳のような丸いマークはそれぞれ波紋めいたものが描かれているが…エコー…? 後ろにある2本のツノのような物体も謎めいている。
- PV最後で完全に皆既日食に至る太陽。そもそも、これをどこから誰が見ているのか? 太陽を隠したものは何なのか? 前述の樽的なものの視点だとすると位置が固定されているのが気になる。
- といった感じでPVだけでも既に謎だらけだがDLCのページに載っているスクリーンショットもまた謎。木の炉辺の何もなかったはずの場所にアンテナがついた掘っ立て小屋がいつのまにか登場。木の絵が飾られた謎の部屋(よく見ると画面右下に弦楽器のような何かが)(シカのツノめいたランプのデザインがオシャレ)。博物館の新しい展示はさっきの樽の模型と掘っ立て小屋の写真が。右側の写真は樽が周回する軌道か? 最後のスクリーンショットはこれもやはり謎の壊れた木造部屋。鎖で吊られたカゴのようなものも気になるが窓の外から見えるロケーションも謎。ここはどこ?わたしは誰????
- …というわけで結局全部謎なわけだがIan Jacobsonさんによる新作イラストを見るにDLCの主人公は相変わらず我らがひよっこ君のようだ(たぶん)。あの『22分』の中になかったはずの掘っ立て小屋があったりするのはひょっとして一巡後の世界みたいな状況だったりするのでは? と思わないでもないが仮にそうだとしても我々が知る『Outer Wilds』の宇宙とはある意味地続きの世界であるのはこのイラストを見る限りでは確実だろう(たぶん)(確実と言いつつ「たぶん」とは)。紹介文内にあるGIFには量子の月もいるから実は『眼』の星系じゃなかったというオチではなかろう。ゲーム本編時点で『眼』の星系全体が『眼』を構成する量子物質の影響を受けていると解釈すればどんな不思議現象もありえなくはない…かも? イラストで主人公が持っているランタンはなにげに初登場。こんなものどこに持ってたのだ。PVには出てこなかった気がするがこの沼地めいた場所にも行くことになるのだろうか?
- どうでもいいけどこの一連の文章、「のような」言い過ぎである(そうとしか言えないのでしょうがないが)。
- あんまり関係ないがSteam版のDLC紹介文とEpicGames版の紹介文が微妙に翻訳が違うので一応どっちも確認しておこう(※一部は『Outer Wilds』本体側の紹介文の流用なのでそこは注意)。
- 何にせよ現在はすべてが闇の中である。今はまだ…備えよう。以上です。
20210801
- Annapurna Interactiveが先日のShowcase生放送を字幕つきで動画にしたバージョンをアップしてくれていた。Youtubeは字幕を自動翻訳する機能があるのでリスニングダメ勢(わたしです)は活用しよう(※動画右下エリアの字幕表示アイコンを押す or 歯車アイコンのメニューから「字幕」をオン→同じく歯車アイコンから「字幕→自動翻訳」→「日本語」(※言語一覧の一番下にあります)を選択)(スマホで見る場合は動画をタップしてメニューを表示→右上の点3つのボタンを押すとメニュー内に「字幕」の選択肢があるので以下ほぼ同様)。『Outer Wilds』の紹介は動画の30分56秒あたりからです。
- さて今日もDLCの話だ。昨日の雑談と同様の理由で畳みます。
DLCの話を読む(PVその他ネタバレ注意)
- Annapurna InteractiveがShowcaseで紹介した映像の一部をGIFにしたものをGIPHYで公開したよ、とTwitterで告知していたので早速見てみたが、『Outer Wilds』のGIFのひとつがPVにも昨日言及したスクショにもない新規画像だった。待って、なんですかこれは。家の壁に明らかにどう見てもアイツにしか見えないものが描いてあるのはともかく、その右側の壁にゲーム本編で幽霊物質のまわりに落ちていたあの破片のようなものがくっついている。なななななんですって。
- アンコウのアンチクショウがDLCにまで登場するかもしれない絶望的情報だがそれは一旦置いといて、DLCの謎エリアにも幽霊物質が出てくるとなるといきなり話が広がってくる。ゲーム本編では結局Nomaiを理不尽に滅ぼすためだけに登場した嫌がらせじみた謎物質でしかなかったが、もしこのGIF画像に写っているものが幽霊物質だとするなら、DLC登場エリアに住んでいる・いたであろう何か(家を建てたりして暮らしていたならNomaiやHearthianや地球人類程度の文明を持った知的生命体である可能性が高いでしょう、念のため)と直接関係があるのだろうか? それともその何かもNomai同様に幽霊物質の哀れな犠牲者なのか? PVやスクリーンショット等に登場している木造建築がほどんど壊れていて廃墟のようになっているのと関係はあるのか否か。
- そういえば以前、当サイトのクリア後感想で「侵入者(彗星)は遠い宇宙の誰かが太陽に幽霊物質を捨てようとしてああなったのでは」などというような趣旨のことを(あくまで思いつきの仮説として)書きましたが、これは人類社会でいうところの核のゴミの処分方法案から思いついて書いたのだった。昔から「宇宙もしくは太陽に捨てる」というアイデアが出ては消えていくアレですね。幽霊物質も「時間経過で蒸発し小さくなる」という放射性崩壊めいた性質を持つことからそういう発想になったのだと思われる(ゲームの考察じゃなくて筆者が約1年前に書いた文章の考察にすり替わっていることをお詫びします)。無論この『宇宙にポイ』案は現実ではリスクが高すぎて現状実行不可能とされているが、もし侵入者を『眼』の星系に放った(あるいは単に「遠く」に飛ばしたら偶然そうなった)何者かが存在するとするならば、その何者かたちは何のためにそんなことをする必要があったのか? ここまで長文を書いておいてこの発想が全部間違いでDLCとも関係なかったら笑うしかないがわたしは必ずしも正解だけを求めているわけではないのでそこは別にいいです。
- もうひとつ大きな疑問は、わざわざ建物の壁にアンコウを描く(それどころか照明をチョウチン部分に見立てるような小粋なデザインで)ような存在があの場所にいたということだ。奇特にも程がある。こんなものを作った奴が言うことではないが。あの場所でのアンコウはどういう扱いの生き物だったのか? アンコウじゃなくて他人の空似ですというオチではあるまい。
- 前回の補足:謎の5本指のオブジェの件ですが、言うまでもなくゲーム内に登場した知的生命体種族はNomai・Hearthianが3本指、エンディングのカマキリ的種族はちょっと分かりにくいが4本指(関係ないけどPV冒頭のボード左下の付箋に
『Mantis People?』
って書いてありましたけどやっぱりカマキリなのか、あの人たち)であり指が5本あるなどどいう奇妙な生物が本筋に関わることはなかった。まさか我々がまったく知らない新たな種族が登場することを示唆しているのだろうか……? - という小ボケは置いておいて、5本指の種族かつゲーム内ですでに登場しているもので思いつくのは例のイースターエッグのひとつ・闇のイバラの種の向こうにいる謎の人々である(詳細:【Outer Wilds】回収されなかった伏線を考察【闇のイバラ】)。これ自体はゲーム『Elsinore』が元ネタらしいのだがその点はちょっと無視して、あくまで種の接続先が「宇宙に存在するどこかの場所」であると仮定して考察材料に加えてみると、倒れている人物のうち男性らしき人物の手は5本指であるようにギリギリ見えなくもない。同じくイースターエッグのネタでFig(※発売前に『Outer Wilds』の開発資金を集めていたクラウドファンディングサイト)の支援者を人工衛星で打ち上げたものがありますが、この衛星の画面で流れている映像(写真)には人の手がガッツリ写っており(※ゲームのPC版をお持ちの方ならゲームフォルダ内に動画ファイルがそのまま入っているので解析とかしなくても見られます)、証拠品としてはこちらのほうが精度が上だがイバラの件よりネタ的な面が強い気がするのも否めないので結局保留。
- しかし例のオブジェは前回も書いたとおり指が枝分かれしており、厳密には地球人類にとって典型的なタイプの「5本指」ではない(見える範囲だけで少なくとも3箇所は「枝」がある)。つまりこれもまたミスリードか何かである可能性も今のところは否定できないのだった。手のひらにあたる部分に眼窩めいた穴(かペイント?)があるのとその周囲の模様も気になるところ。
- 当然今のところこれらの要素がDLCに絡むのかどうかは一切不明ですが、仮にNomaiやHearthian以外の存在が登場するとしてもまるでなんの伏線もなかったわけではない程度に思っておいてもいいのではないか。一応はお遊び的なネタとしてこっそり潜んでいたはずのイースターエッグ要素までもが本編に取り入れられるとしたらこれはえらいこっちゃである。だからといって空洞のランタンでターミネーター2ごっこをしているNomaiまでもが本編に関わることはないと思うが。
- 前述の闇のイバラの種の向こうにいる人々について、DLCの内容とはちょっと外れるがついでなので書いておく。倒れている人たちがどういう経緯でああなっているのかは元ネタのゲームを遊んでいないので詳細は分からんが、状況的に部屋の中に出現したであろうイバラ経由で何かがなんかして倒れたと考えるのが自然だろう(曖昧にも程がある)。偵察機で暖炉の連続した写真を撮ると中で火が燃え続けているのが分かりますが、つまり「ついさっき」までこの部屋では人が生活していたことになる。この暖炉が近年たまに見かける電気式の暖炉型ヒーターでもない限りではだが(元ネタのゲームは『ハムレット』の世界が舞台でありニトリとかそういうのはないと思われる)(ちなみに室内のデザインはこの紹介記事最初のスクリーンショットの部屋とたぶん同じ。玉座側がイバラに乗っ取られている)。あとはイバラ経由で空間が接続されたときにそれぞれにタイムラグ的なものが生じるのかどうかも解釈に関わってくるがそのへんはこれだけの材料で考えてもしょうがないから考えないぜ。ただしイバラ経由でどこかから何かが割と時間差なしでやってくるかもしれない可能性については頭の隅に置いておいてもいいかもしれない。
- 新規画像といえばプレイステーション公式ブログ(英語版)にも赤い光を放つ謎の物体(装置?)が写っているものがありますが、これに関しては本当になにも分からないので逆に語ることがない(「赤い」という点だけは気になる)。左右の柵はPVにも何度か出てきているものと同じデザインだから新エリアのどこかであることだけは確かだが。DLCで新しく登場した装置の類がどこか不気味なテイストである気がしてはいたが、このブログ記事によるとDLCにはちょっとホラー要素もあるんでしょうかね。記事によると
『reduced frights』
(直訳:「恐怖を減らす」)オプションもあるというが、そんなものを用意する程にヤバイのだろうか。いやだなあ。こわいなあ。ホラーをマイルドにするといえばホラーアドベンチャーゲームの『Amnesia: Rebirth』でも暗い場所を明るくするなどでホラー要素を緩和するオプションを追加したという記事を以前読んだのを思い出しましたが、個人的にはホラーがそんなに得意でないほうなのでこういうのは正直大変助かります(正確にいうとホラーというかビックリ演出が苦手)(アンコウみたいなのは別にそこまででは…)。まあたぶん実際は「reduced」しないでプレイしますけど……。
- 定期的な更新を休むと言った日から連日更新している気がするが気のせいなので気にしないでください。
20210802
- 同人誌の公開は終了しました(紹介ページは一応残しておきます)。最終的に60回以上印刷されていたみたいです。うそだろ…。改めて感謝。
- さて今日もDLCの話をちょっとだけ。
DLCの話を読む(ネタバレ注意)
- そういえば約3日前、Mobius DigitalのTwitterアカウントに、DLCでは新しいセーブデータが必要なのか否か(※意訳)と質問された方がいて、それに対して公式が
『We suggest that you keep your save 👀』
と返信していた。ただしエンディングに到達していないデータなら別に問題ないらしいので、DLCに本編のセーブデータが関係するような仕掛けはないのかな? あまり気にする必要はないかもしれないが備えよう。 - 現時点でのセーブデータの扱いがどうなるかについてはまだ分からんが、DLCの内容は今までのお話とは別ルートになるとかではなくゲーム本編に組み込まれるような感じになるのかな? まったく想像がつかん。新しい惑星や天体がワッと増えるとかは今更なさそうだし、新エリアにはワープ的な手段で行くことになるのかしら。まったく想像がつかん。Nomaiのワープ装置は行き先が決まってるし、今あるもので可能性があるとすれば『船』か闇のイバラか?
- DLCはタイトルからして『眼』にまつわるストーリーになるであろうこと疑いようもないが、昨日までに公開されたPVおよびスクリーンショットに出てくる謎の装置に目のような形(<○>←こういうタイプのね)のモチーフが使われているのが気になります。以前の雑談で『宇宙の眼』という名前はあくまでNomaiが勝手に付けたものであって『眼』そのものの性質を指して命名したわけではないのだ、などと書いたにもかかわらず普通に目っぽい何かが出てきてしまった。果たしてあれらの装置は『眼』と何らかの関係があるのか? もしそうだとして、あれらを作った何者かたちも『宇宙の眼』の信号かなにかを目に似ていると思ったのだろうか? だとするとその何者かたちの感性もNomaiや地球人類に近いのかも?…いやそこまでは流石にまだなんとも言えんな。
- なお上記の命名の件、我々人類も火星で発見された何らかにさえ人工物や宇宙人の痕跡を見出してしまいたがりがちな程度には変なところに何かしらの意味を見出してしまいがちなのであまり人のことは言えない(シミュラクラ現象とかもあるし)。人は見たいものを見たいように見てしまうのだ。『眼』の祭壇にあった
『我々は何の意味もないことに意味を見いだしてしまうことがある。』
の一文を読むにNomaiもそういうことには自覚的だったようだが。 - ところで昨日の雑談で触れた『Elsinore』世界のイバラですが、あれって闇のイバラにある種とも通過できるサイズのやつとも違う形ですよね。成長過程のどこかでああいう形になるんだろうか?
- そういえば約3日前、Mobius DigitalのTwitterアカウントに、DLCでは新しいセーブデータが必要なのか否か(※意訳)と質問された方がいて、それに対して公式が
20210817
- ねんどで探査艇を作るために色々調べていて気付きましたが、シグナルスコープのアンテナが一部曲がっているのは
Slateがテキトーだったから何らかの理由で後から曲がったのかと思っていたが、探査艇内の画面表示を見ると元から曲がってるような図になっているからまさかあれが正しい(「意図的な」という意味で)設計だったのかと今になって驚愕している。なんか角度とか綿密に計算された上であの形状になっていたというのか? うそだろ…。 - Nomaiのシャトルや各居住地等に設置されているトラクタービーム的なやつはご存知の通り探査艇にも搭載されているわけだが、Nomai製のやつはきれいな四角形の青い光が出てくるのに対して探査艇のはヘニョヘニョのヨレヨレなのは出力的なものに差があるせいなのか否か。
- 非常にどうでもいい想像:燃え盛る双子星に住んでたNomaiたち、毛皮に砂がかかったら取り除くのが大変だなあとおもった。
- 闇のイバラに調べ物に行ったがいつものようにアンコウに追いかけられたので一時退避して戻ってきたら逃げた先の穴をアンコウが覗き込む状態になっていた。ちょっとかわいいなと思って近づいてみたら横向きのまま追いかけてきた。なんだお前ずるいぞそれは(バックで逃げたが笑っていたせいでこのあと喰われた)(一番近づいたところでその場でぐるっと向きを変えてきたのは普通にずるい)(急にゲームっぽい挙動をするな)(ゲームです)。
- ゲームを終盤まで進める頃にはプレイヤーはあの宇宙のことは大抵知っている状態になるわけですが、一方で主人公が村のどの家に住んでるのかとかそういう基本的すぎる情報については一切知らないままクリアすることになるのだからアンバランスさがすごい。前にも書いた気がするが今もそう思っているのだからしょうがない。
- 『Outer Wilds』本編での冒険はプレイヤーからすれば「そういうもの」だけども、主人公にとっては完全に想定外だったはずだし、ああいうことは本来主人公がやりたかったような旅とは違っていたんじゃないかとふと思った。太陽に何事もなければどういう宇宙飛行士になっていたんだろうか、あいつは。
- DLC関連の話。今回は特に考察とかではない(が一応ネタバレ注意)。
DLCの話を読む
- 例のAnnapurna Interactive Showcaseに出てきた謎付箋のひとつ
「Flat-Hearth Theory」
(Hearth=木の炉辺なのでつまり木の炉辺平面説)、よりによって地球人類よりも平面説を信じる可能性が低いはずのHearthianがこんな説を思いつくだろうかと今更ながらじわじわ来る。肉眼でほかの天体も自転してるのが見えるのに…。宇宙進出前に間欠泉で高所まで飛び上がったHearthianだって地表が丸いのを見ても特に驚きはしなかっただろう。無論ジョークで書かれたものだとは思うが本当にDLC本編に取り入れられたらどうしよう(どうしようもない)。
- 例のAnnapurna Interactive Showcaseに出てきた謎付箋のひとつ
- そういえば当サイト開設というか当サイトの前身である『Nomaiのメモ』公開から1年経っていた(正確には8月15日)。そうですか…。今後とももうしばらくよろしくお願いします。
20210829
- 更新情報:各ページ(とトップページの『アクセス方法』内)にある『お願い』の文章に一部追記しました。あらためてよろしくおねがいします。
- 先日行われたGDC2021(Game Developers Conference)のKelsey Beachumさんのセッション内容が公開されていた。スライドがPDFで81ページもありますが機械翻訳がどうにか使えるから英語ダメ勢も頑張って読もう。
- Outer Wilds Animated Tribute - YouTube/なんと『Outer Wilds』のあの場面をアニメーションにした方が(備考:作者の方のRedditの投稿)。とにかく動くNomaiを見られただけで涙がちょちょ切れます。うちのようなサイトにお越しになるような方々はもう全員ご覧になったでしょうが、もしまだの方は是非見てほしい。
- ところでNomaiが宇宙服の下に何を着ていたのか(あるいは着ていなかったのか)はNomaiのファンアートを描く者にとって永遠のテーマではなかろうか(急に大きく出た)。上記のアニメーション冒頭にも描かれている通り、侵入者(※彗星)に向かったシャトル内の壁には宇宙服がかけてあるわけだが、脱いだ状態でコレということは逆に言えば中になにか着ていない限りは全裸の上に直接宇宙服を着ていることになってしまうからだ(このへんの話題は去年11月28日の雑談も参照)。皆さんもNomaiが普段どんな服を着ていたか考えてみましょう(全投げ)。
- なお宇宙服に関しては、普段着の上にちょっと上着その他を羽織ってヘルメット被っただけで宇宙に出てくる主人公が相当非常識なのは言うまでもない。Esker? あの人はなんかこう…もうアトルロックの環境に適応しきってるんじゃないの?(適当)
- 灰の双子星プロジェクトのワープ塔にいるNomaiの遺体、わたしは勝手にYarrowだと思ってますが、あのタイミングでわざわざ弁当(※推定)を持ち込んでまでプロジェクト内部に行こうとしていたのは一度は中断した灰の双子星プロジェクトでまだ何か出来ることはないか再確認でもしに行こうとしてたのかな…と勝手に想像して勝手に泣いている。太陽ステーションが失敗したことを皆に伝えるときも相当に気を使っていたし(そもそもYarrowは気配りに長けたタイプのNomaiである)、計画進行のまとめ役のような立場もあって責任もそれなりに感じていたのではなかろうか。プロジェクトメンバーには気晴らしも兼ねて彗星の調査に向かうように勧めた一方で、自身はプロジェクトを再始動できる道はないか探そうとしていた…とかだとかなりアツいが言うまでもなく全部妄想である。
- 杞憂に終わることを承知で言いますが、もしDLCに素顔のNomaiが出てきたりしたらどうしよう。より正確にいうと100%生きた状態の生身のNomaiね。ゲーム内で動くNomaiを見たらたぶん衝撃で死ぬとおもう。そもそもHearthianですら実は本編ではあまり動いていないのだ(数少ない例外:Arkoseが幽霊物質に石を投げる全身運動)(Hearthianが地球人類同様に投擲能力を持つ種族であることが分かる←ジョーク)。特に見たいのは歩き方。
- いよいよDLC公開まであと1ヶ月というところまで迫ってきた。超新星爆発の光が1個隣の惑星あたりまで届いているのを見ているような気分だ。もうだめだ。