その34・斧を持って歩く女

----2006年3月19日

■November 1930 おそうしき

  さぁさぁ 紳士淑女の諸君
  ご機嫌いかがかな
  紙くずはゴミ箱へ
  汚れ物は汚れ物の部屋へ
  これから掃除の時間の始まりだ
  よい子は掃除道具を持って集合だ
  わかったかな?

新章開始。壁のスピーカーから大人の声が聞こえてくる。夕日が差し込む室内、その真ん中に立つ柱にジェニファーは縛り付けられていた(また?)。ゆっくりと目を開けると、その服は全身赤いクレヨンの落書きだらけにされていた。口の中には何十本もの赤いクレヨンがぎっしり詰められている。もごもご言いながらようやくクレヨンを吐き出すジェニファー。苦しそうに咳き込んだその唇が口紅を塗ったように赤くなっている。えーと、これなんてプレイ?(えー)。

冗談はともかくまたしてもここはどこだ状態だ。明らかに飛行船の中ではないぞ。あの妖精さん達はどこに行ったんだ。いやそんなことより今はこのロープをほどかなくては。しかしもがいても暴れてもロープはどうにもならない。ハサミもないしなあ。もぞもぞ動きながら画面を眺めてみると、ジェニファーの背後にブラウンが横たわっているのに気がついた。×ボタンを何度か押してブラウンを呼ぶと、起き上がったブラウンはすぐにジェニファーのもとへ駆け寄り、ロープを噛み切ってくれた。かしこい犬だのう。ブラウンをなでているとナレーションが入る。

  不幸な少女は ここが
  あの古い館であることに
  気づいていました・・・・
  ・・・・そして この日こそ
  美しい夕暮れのこの日こそ
  不幸で不幸の不幸な日
  ・・・・そんな不幸に
  押し潰されそうな
  不幸な少女を
  ただ夕暮れと
  物言わぬ友達だけが
  静かに見つめています
  ・・・・こうしてこの日は始まります

意味深ワードの羅列にももう慣れてきました。つまりここは孤児院の中ってことですね。何かが起こりそうな予感がしつつここから操作開始。とりあえず目の前に落ちていた「赤いクレヨン」を拾う。貴族のしるしだと言われていた品ですがどこをどう見てもただのクレヨンです。こんなもののためにジェニファーは今まで苦労してきたのか? バケツの騎士にヒントを聞くと「本当に貴族になれたのか確かめてこい」と言われる。はあ。じゃあまず部屋を出るか。ちなみに今までいたのは汚れ物の部屋です。これってやっぱりアレなわけ?。

階段を下りてホールに出ると子供たちが掃除をしていた。ホフマン先生の姿も見える。まだ生きてやがったかジジイ。ジェニファーの姿を見るなり先生はこう言った。

「こら ジェニファー
  今までどこでさぼっていたんだ
  後で私のところにくるんだ いいな」

そう言ってどこかの部屋に入っていくホフマンじじい。サボってたんじゃなくて縛られてたんですと言う間もなかった。人の話を聞かぬ大人である。ほかの子供らもすでにほかの部屋へ行ってしまった。そうしてジェニファーがひとりぼっちになると、壁に設置されたスピーカーから明るい音楽が流れてきた。ラジオのようなノイズ混じりの曲が妙に懐かしく耳に響いてくる。つーかこの夕暮れの情景でこの演出はヤバいよ。曲調の明るさがジェニファーの孤独感をさらに引き立てていることであるなあ(感嘆文)。

感動はともかくまた操作開始。とりあえず玄関でチャンバラをしていたニコラとクサビエの二人組に話しかけると「はやくホフマン先生のとこに行け(そして怒られてこい)」と言外に言われる。その発言を軽く無視してアイテム探しの旅に出るジェニファー。まずは「赤いクレヨン」をFindして「貴族の掟」をゲット。でもこれはただの紙切れだ。書いてあることも以前見た「お互い愛し合いましょう」とかのアレだし。あとは適当にうろついて「ロリポップ」「ミンスパイ」「動物の骨」「犬のえさの缶詰」「キコリさんの斧」(武器)などを入手。これ以降は斧を持ったまま歩くことに。ゲバ棒よりは威力がある気がするぜ(暴力的な思考回路)。

その35・シカト軍団の襲来

----2006年3月19日

斧を持ったまま院長室に行く。机に向かっていたホフマン先生に話しかけると、いつもの「汚らわしい」発言とともに説教を食らった。ちくしょう自分はエロジジイのくせに。再度話しかけると「まだ居たのか」と暴言を吐かれ、さらに「みんなの掃除を手伝ってこい」と命令される。ちくしょうこっちは斧持ってるんだぞ。目の前でブンブン斧を振り回してやるが身動きもしないホフマン先生(システム上あたりまえ)。ああムカツク。

というわけでまた孤児院を歩き回ることになった。しかし子供らがどこにいるかなんて見当もつかん。セーブのついでにバケツの騎士にヒントを聞いてみるか。

  我輩が 知るところ・・・・
  おまえは時間に気づかずに
  掃除に遅れて 叱られた
  皆は とてもかしこい子
  おまえは 何も出来ない子
  それが ここでのおまえの立場
  ここでは皆が楽しく暮らす
  おまえの事など気にしない
  皆の姿を見て回れ・・・・
  それが唯一の道しるべ

なんかやたら鬱になる話が聞けただけだった。くそう。結局自力でやるしかないのか。地図もなにも持ってないのに。じゃあとりあえず居場所がわかっているニコラとクサビエのところへ行ってみるか、と二階の階段を降りていたら後ろから蹴り落とされた。しっかりダメージを受けているのが憎たらしい。いったい誰の仕業だァー!!

そんなトラブルはあったが一応ホールの玄関にたどり着く。ホウキを使って騎士様ごっこに興じる少年二人に話しかけてみるが思いっきりシカトされた。目を合わそうともしない。しかもそのときのナレーションがやたら凝りまくっててムカつく。

  だらしない王子様(※ニコラのこと)
  飽きたおもちゃを見捨てるように
  少女から目をそらすのでした
  優しく笑いかけても ひとりぼっち
  なんて哀れな 不幸の少女

  食いしん坊の王子様(※クサビエのこと)
  冷めたスープを出されたかのように
  少女から目をそらすのでした
  悲しく泣いたって ひとりぼっち
  なんて惨めな 不幸の少女

こんなカンジ。いちいち人を不幸呼ばわりするなよッ。ガキんちょ2名にシカトされたジェニファーがホールのほうに戻ろうとすると、どこからか丸めた紙くずが投げつけられた。姿は見えないが子供の笑い声も聞こえてくる。床に落ちた紙くずを広げてみると、中にはこう書いてあった。

   う そ つ き お ん な

こ、これは小学生のイジメか!? 背中に「バカ」って書いた紙を貼り付けるとかああいうノリの。ちくしょうナメやがって。こっちは斧持ってるのに(無関係)。

この後も同様に子供らを訪ね歩いていくわけだが結局全員からシカトされた。しかも子供に話しかけるたびに「不幸の少女」ナレーション悪口が書かれた紙がいちいち出てくる。なんつーかもう悪意の固まりみたいな展開になってきました。特にこのナレーションがすごいんだよ。いちいち移動の過程ごと書いてもアレなので一気にまとめて紹介してみたい。

 ・1階 台所:オリビア  ※泣き虫ちびっ子
   泣き虫のお姫様は 少女がなぐさめようとすると
   なおさら強く泣き出すのでした
   とどのつまり ひとりぼっち
   なんて気弱な 不幸の少女

 ・2階 遊戯室:トーマス  ※機関車で遊ぶランニングの少年
   やんちゃな王子様の到着駅には 少女の名前は ありませんでした
   おいてけぼりで ひとりぼっち
   なんて愚鈍な 不幸の少女

 ・2階 バルコニー:エレノア
   不幸な少女が 冷ややかなお姫様に いくら話しかけても
   お姫様の冷たい視線は ただお空の向こうを 見つめるだけでした・・・・
   気付いてみれば ひとりぼっち
   なんて因果な 不幸の少女

 ・2階 図書室:メグ&スーザン
   二人のお姫様は 絶対に不幸な少女を
   間に入れようとはしません
   どこへ行っても ひとりぼっち
   なんて孤独な 不幸の少女

 ・2階 裁縫部屋:アマンダ
   ・・・・必死に集中しようとする
   小さな心のお姫様の仕草は とても不自然なものでした
   不幸な少女は悲しくなりました・・・・
   そしてまた ひとりぼっち
   なんて数奇な 不幸の少女

 ・2階 トイレ:マーサ  ※掃除おばさん
   不幸な少女は おそうじ女王様に 話しかけました
   ・・けれど 帰ってくる言葉は いつもどうり
   「汚らわしい」
   いつもいつの日も ひとりぼっち
   なんて災難な 不幸の少女

 ・2階 寝室大部屋:ダイアナ
   いくら少女が話しかけようと
   勝気なお姫様は 気だるい視線を宙に浮かべるだけでした
   寝ても覚めても ひとりぼっち
   なんて切ない 不幸の少女

 ・2階 医務室:クララ  ※ゲロ人魚
   怯えたお姫様は どうしてか
   不幸な少女とは 目を合わせることもしませんでした
   明日もその次も ひとりぼっち
   なんて不遇な 不幸の少女

どうですか。この怒涛の不幸ラッシュは。あまりのボキャブラリーの豊富さに嫉妬したくなりましたよ。こっちは斧持ってるのに(関係ないよ)。ちなみにクララはこのナレーションのあとホフマン先生に隣の部屋に連れ込まれていた。こっそりドアの隙間から覗いてみたらこんな光景が。

 ホフマン
 「ほらほら こっちも汚れているようだ ふいておくれ」

ふ…不潔よッ!! 何をしていたかというと、えーと、四つんばいになって床をふいていました。いやホントに。ウソじゃねえよ。直喩でも暗喩でもない(くどい)。

そんなまぎらわしいイベントはおいといて、これらのイベントの間ジェニファーに何度も投げつけられた紙くずの内容もチェックしておきたい。これまでにぶつけられた紙くずにはそれぞれ

  『ど ろぼ う じぇに ふぁー!』
  『よく どうどうと あるけるね!』
  『じょ しゅあ さま が かわい そ う!』
  『びりっけつ + どろぼう = さ い て い じぇにふぁー!!』
  『じ ご う じ と く!』

などと書いてあった。どうやら前章で起きたあの件によりジェニファーは熊のジョシュアを盗んだ犯人として扱われているようだ。まったくの濡れ衣だが向こうもどうせ分かってやっているんだろうな。そのほうが面白いから。あーあ。そして最後にジェニファーにぶつけられた紙くずには「"ホール"においでよ!」と書かれていた。わざわざそんな広い場所に呼び出すとは、集団リンチでもするつもりか? こっちは斧(以下略)

というわけでホールにやって来ました。しかし誰もいません。例によって紙くずが落ちているだけです。ジェニファーが紙くずを拾い上げると同時にまた館内放送が入った。エロ親父ホフマン先生の声だ。

  さぁさぁ 紳士淑女の諸君
  掃除の時間は終了だ
  紙くずはゴミ箱へ
  汚れ物は汚れ物の部屋へ
  お部屋はきれいになったかな?
  廊下はきれいになったかな?
  もうすぐお休みの時間だ
  ダイアナ エレノア クサビエ
  メグ スーザン ニコラ
  トーマス アマンダ オリビア
  今日の良い日に感謝しなさい
  そして 明日が良い日でありますように
  ベッドの準備をして
  今日はぐっすりお休みなさい

放送が終わったとたんにじわじわと暗くなる空。思えば長い夕焼けだったがこれは明らかに不自然だ。時間の流れがおかしい。スタンド攻撃かもしれん。あっという間に真っ暗になってしまったホールにひとりたたずむジェニファー(とブラウン)。手に持ったままだった紙くずを開いてみると、そこに書いてあったのは新たな貢ぎ物の指令だった。

    こんげつの みつぎもの

  "汚らわしい ジェニファー"

文章に添えられた絵は首を吊った少女の絵。ついに出ました殺人予告。ジェニファーが指令書から目線を上げると、気付けば周囲の壁全体にその指令書が張り巡らされていた。ホールの上からもはらはらと紙が舞い落ちてくる。恐ろしい張り紙に囲まれるジェニファー。得体の知れない雰囲気が辺りを包み込んだ。


というあたりで「セーブしますか?」のメッセージが出る。これはセーブしなくちゃ後で困るようなことが起きますよという予告ですかそうですか。怖いので素直にセーブして次回に続く。

 戻る 

2006 karayage