その39・記憶のへそ

----2006年3月20日(記録:4月3日)

■1930 January むかし むかし・・・・

そんなわけでついに最終章。章が始まるとすぐにセピア色の画面が出てきた。風で揺れるカーテンが見える。視点が動くと子供の足を上から見ているような画面に。どうやらこれはジェニファーの目から見た映像のようだ。そうしてベッドから起き上がったのは子供の姿のジェニファー。ここからいきなり操作開始。ナレーションもなにもないぜ。とりあえずベッドの上にあった絵本を読んでみるが、それは字のない絵本だった。

   〜 むかし むかし 〜

  表紙:ふたつの椅子が並んでいる絵

  1:左右のページにひとつずつ椅子が描いてある

  2:その椅子に少女がひとりずつ座る

  3:左のページにふたりの少女(と椅子)が移動 手をつなぐ少女たち

  4:右の少女が左の少女をロープで椅子に縛り付ける

  5:左の少女 自分で自分を椅子に縛り付ける

  6:たのしそうに過ごす(?)少女たち 左側に子犬のような絵

  7:左の少女 子犬のほうに倒れる

  8:左の少女・ロープをほどいていなくなる(犬がほどいた?) 右の少女は座ったまま(ロープはもうない)

  9:とがった耳の誰かが窓から中を見ている絵(ノライヌ?)

無理矢理文字で説明するとこんなカンジだ。やたら暗示的ですが、これは要するにジェニファーとウェンディーの関係を表しているのだろうな。最初は仲が良かったけどジェニファーがブラウンに傾いたのがきっかけで決裂した、という。最後のページの絵が意味不明なんですが、あのとがった耳は絵本に出てきたノライヌに似ていたような。おじさん、誘拐と大量殺人の次はのぞきですか? 誘拐殺人よりはのぞきのほうがまだマシだが。

というわけでこの章は子供時代のジェニファーが孤児院での過去を回想するという構成になっています。つまり全編回想シーンの章。過去の孤児院を歩き回って色々なものを調べていくと、これまで謎だったあれこれをジェニファー本人が次々とネタバレしてくれます。今まで全然喋らなかったぶんを取り戻すがごとくペラペラと語りまくるぜ。そういえば1930年の1月って、最初の「リトルプリンセスの章」よりもけっこう前のことですね。これがジェニファーの記憶の最深部ということなんでしょうか。ジェニファーの妄想 記憶の旅も終着点に近づいているようです。まずは汚れ物の部屋の棚にあったウェンディーとジェニファーの秘密の交換手紙を読んでみましょう。

   7月25日 WからJへ
  とても可愛いジェニファー
  むずかしいことなんて無いわ

  いつだって 私が側にいる
  けっして私は 裏切らない
  だって二人は誓い合ったじゃない


   8月15日 WからJへ
  大好きなジェニファー
  最近元気になって安心したわ!

  あら 昨日の朝呼びに行ったら
  いなかったのも それのせい?
  私をおどろかそうと思ってもダメよ!
  すぐに見破っちゃうんだから

  とにかく 先に言っておくわ
  ありがとう ウフフ


   8月24日 WからJへ
  ジェニファー
  ブラウンを紹介してくれてありがとう

  ・・・・でも あんなに汚らわしい犬
  あなたと私には 相応しくないわ

  あんな犬はニコラにでもあげちゃって
  二人っきりで仲良くしましょう


   9月10日 WからJへ
  わからずやなジェニファー

  そんなにブラウンが大切なの?
  たかだか犬よ 薄汚い獣じゃない

  そんなものに あなたの素敵な
  笑顔を向けるのはやめてよ・・
  私にだけ その笑顔をちょうだい


   10月1日 WからJへ
  薄情者のジェニファー

  なぜ 来てくれなかったの?
  私はずっとずっと待っていたのに

  なぜ 毎朝あなたと会えないの?
  私は毎朝あなたの元へ行くのに

  私は いつもあなたのことだけ
  考えているのに・・
  なんで私の言うことを聞けないの?

えー、短編サイコホラーと化してますね。この手紙だけで。「愛情が憎しみに変わる瞬間」とかそういうコピーをつけても良さそうです。非常に良好だった二人の関係がブラウンの登場により音を立てて崩れていったのが分かりますね。それにしても「薄汚い獣」って。これもう完全にSのセリフですよ女王様。どう見ても少女のセリフではないな。ムチとか持ってそうです。こわいわ。

SM女王様の手紙はともかく次はゴミ箱を調べてみる。今までアイテム保管庫として役立ってくれたゴミ箱ですが、子供時代のジェニファーにとって自分のものを安心して隠せる唯一の場所がこのゴミ箱だったそうで。汚いゴミ箱に何か大切なものを隠しているとは誰も思わないから、というのがその理由。子供にしてはなかなかの知能犯ですが(犯?)、しかしあまりにも不憫です。さらにジェニファーは汚れ物の部屋の窓に対してもこんな反応を。

 「・・・・・・・・
  何度も この部屋に来た
  何度も この部屋で目覚めた
  夜は寂しく冷たかったけれど
  朝にはあなたが迎えてくれた
  ・・・・あなただけは いつも
  私に温かく 接してくれた
  ありがとう

ただの窓にここまで感謝を捧げてしまうとは。本当に不憫である。ちなみにゲーム中でジェニファーは何度か汚れ物の部屋の柱に縛り付けられていましたが、孤児院で過ごしていた頃も頻繁にそういう目に遭っていたそうで。もちろん他の子供のイタズラです。そのせいでホフマンに「また掃除をさぼった」とか言われていたのだな。ああ不憫。さらにトランクを調べると、この不憫ラッシュにさらにトドメを刺すような言葉が飛び出した。

 「・・・・・・・・
  私が ここにやってきたとき
  荷物は このカバンひとつだった
  ・・・・全ては あの事故で失った
  母さんも父さんも大事な物も
  大切な思い出も 記憶すらも・・・・」

なんとジェニファー、子供のときにすでに記憶喪失になっていたようです。とすると今回の件も「大人になったから子供の頃のことを忘れていた」とかいう程度の生易しい話ではなさそうです。いわゆる記憶障害ってやつかも。しかしこうも不幸が続くとは、今までナレーションが「不幸な少女」と連呼しまくっていたのにも納得ですね。超不憫。どうでもいいけどこの章ってカカシの騎士がどこにもいねえよ。敵が出ないからセーブしなくてもいいけど。

とか思いつつ2階トイレに行くと、手洗い台に小さいカカシの騎士が貼り付けてあるのを発見した。調べたときのジェニファーのコメントによると、こいつの正体はニコラとクサビエが騎士様ごっこで使っていた人形なんだそうで。ジェニファーは自分を守ってくれる忠実な騎士のような存在に憧れていたためずっと覚えていたのだという。つまりあの騎士もジェニファーの妄想の産物というわけですね。不憫。

続いてはホールに出て中身のない額縁を調べる。ここには孤児院の集合写真が飾られていたようだ。そういえばそんなものがゲーム開始直後の孤児院に置いてあったような。というか汚れ物の部屋の中でその写真を手に入れたはず。というのも、この写真をひっぺがしてあの部屋に置いたのはほかでもないジェニファーの仕業だった。自分が孤児院に来た日の明るい希望あふれる思い出をほかの子供のイタズラで破かれたりしたら……と思った末の犯行だったそうで。被害妄想的不憫だな。

次は寝室大部屋へ。机の上に散らばっている本を調べてみると、ジェニファーがこんなコメントをつけた。

 「夜は静かで暗く怖かった
  それでも とても心がおどる 不思議な 時間だった
  夜中に先生の目を盗んではランプの明かりでお絵かきすると
  昼間じゃとても味わえない 大人の雰囲気が楽しめたもの」

ストーリーには関係ないけどなんかしみじみしたので紹介。育ったのは最悪な環境だったけどジェニファーも普通の子供だったんだねえ。同じく机の上にあった人魚の人形(完全体)もチェック。今度はダイアナのことを回想し始めた。

 「汚れを知らない 気高い生き物
  そんな人魚のような美しい大人に憧れていたダイアナだけれど
  大人になるにつれ 理想像から遠のいて行くことに気づいていた
  かわいそうなダイアナ・・・・
  彼女は自分の作った理想にずっと縛られていた・・・・」

うーむ。でも彼女の行動は気高いというよりもヤンキーの姉ちゃんと呼ぶのが相応しかったような…。まあそんな彼女も大人になる前に死んでしまったわけだが。よくわからんが合掌。続いて図書館にあるヤギのぬいぐるみを調べると、今度はメグについてのコメントが出た。

 「白山羊のメリー 黒山羊のサリー
  メグがダイアナに送ったラブレターが破れて発見されたとき
  メグはとても悲しんで 破った本人のダイアナに泣きついていた・・・・
  ダイアナはメグのノートがバラバラで見つかった時にだって メグに隠れて
  メリーとサリーが 食べたんじゃない? って笑いものにしてた
  かわいそうなメグ・・・・
  彼女は 交わした偽りの愛に ずっと縛られていた・・・・」

その結果があのたまねぎ袋か。あれは完全にとばっちりでしたねジェニファーさん。まあメグは真実を知る前に死んでしまったのでこの件に関しては幸せだったかもしれません。合掌。さらにバルコニーにある空の鳥籠もチェックすると、思ったとおりエレノアに対しての回想コメントが出た。

 「鳥かごに入っている赤い鳥・・・・
  エレノアが大事にしていたお人形
  鳥のようにお空を自由に羽ばたいて どこまでも行けたら良いのに
  エレノアが お空を見ながら 小さな声でつぶやいていた
  でも お空なんて絶対に飛べないし まして この孤児院からも飛び出せない
  かわいそうなエレノア・・・・
  彼女は 自分の冷めてしまった心に ずっと縛られていた・・・・」

クールに見えた彼女にも子供らしい一面があったんですね。まーあんな劣悪環境にいたら空を自由に飛びたいな〜♪ というわけには行かないよな。大人になれば孤児院から出て自由に生きられたかもしれないのに、結局それも叶いませんでした。合掌。

このようにジェニファーに哀れまれた三人娘ですが、社交界メンバーの残りのひとりアマンダに対してはこいつらとはまた毛色の違ったコメントが出た。裁縫部屋のミシンをチェック。

 「アマンダは ミシンが大好きだった
  何かに熱中し出したら 周りが何も見えなくなる彼女だったけれど
  常にミシンは 彼女の心を離さなかった
  きれいな布が無くったって 糸を使い切ってしまったって
  糸の付いていない針で ボロ切れを
  何度も何度も往復して縫う・・・・

  そうしてできた 穴だらけの布を 満足そうに眺めていた」

やっぱりアマンダはアマンダだった。よくわからんが笑いが止まりません。合掌ッ(無駄に気合を入れる)。

その40・最低教師の最後

----2006年3月20日(記録:4月3日)

ジェニファーの記憶探しはまだ続く。続いては病室にやって来ました。ここにもジェニファーとウェンディーの手紙が置いてあったので読んでみましょう。

   4月16日
  突然の訪問者 ウェンディー様へ

  お手紙ありがとう うれしいわ

  おじさんは ジョシュアと呼ぶけれど
  私はジェニファー ジェニファーよ

  私はあの日 おじさんに助けられて
  それからずっと この部屋にいるの

  おじさんはいい人よ・・・・ でも
  私を決してここから出そうとしない


   5月10日 JからWへ
  ありがとう ウェンディー
  早くこの狭い小部屋から飛び出して
  あなたと お外を走り回りたい

  ・・・・でもおじさんはかわいそうな人
  おじさんを放っては置けないの

どうやらこの手紙はグレゴリーの家からジェニファーが送ったもののようですね。つーか今度は拉致監禁ですかグレッグおじさん。どんどん罪状が増えていくぞ。この手紙が後に「おかしの家の章」での出来事に繋がったわけだな。

   6月14日 JからWへ
  ありがとう ウェンディー
  心優しいお姫様

  私に何かしてあげられることはないかしら?


   6月24日 JからWへ
  私 ジェニファーは 心優しきお姫様
  ウェンディーに誓います

   永遠に変わらぬ
    愛に誓って
   あなたに従います


   7月17日 JからWへ
  ウェンディー こうしてここに来たけれど
  私 なんだか怖いわ
  何もかもが 初めての経験ですもの

  みんなとうまくやっていけるかしら
  それだけが心配

こうして無事に孤児院に引き取られたジェニファー。しかしすぐにあの惨劇のきっかけとなる出来事が訪れたのであった(妙にノリノリな言い回し)。

   7月22日 JからWへ
  優しいウェンディー
  うれしいニュースがあるのよ

  とても楽しみなことを見つけたの
  毎朝毎朝 楽しみで仕方ないわ
  ウェンディーも楽しみにしててね


   8月13日 JからWへ
  どうだった?ウェンディー
  あなたってたば あれから何も言って
  くれないんだもの

  私のかわいい子犬のブラウン
  気に入ってくれたかしら?
  二人で一緒に育てましょうよ


   8月20日 JからWへ
  大好きなウェンディー

  でもウェンディー この子とっても
  愛くるしくって かわいいのよ

  私が ブラウン って呼んだら
  よたよた私のほうに 寄ってくるの
  あなたもきっと気に入るわ


   9月24日 JからWへ
  大丈夫?ウェンディー

  私とあなたの仲は変わらないわ
  ブラウンとだって仲良くやれるわ

  あなたがわかってくれなくても
  私はこの子を見捨てられない


   10月6日 JからWへ
  おかしいわ ウェンディー
  そんなのっておかしい

  私が望んでいたのって そんな
  関係じゃない
  二人で仲良く一緒に暮らす
  ただそれだけの素敵な関係

ウェンディーの過剰な執着心に戸惑いを見せるジェニファー。まあこれが普通の反応だよなあ。ただのお友達のつもりが相手は本気以上に本気だったという。まさにホラーである。次の手紙はウェンディーがジェニファーに送った手紙のようだ。

   1月4日 WからJへ
  私の大事な王子様
  そう あなたは王子様なの
  姫と王子は一緒にいなくてはいけない

  ジェニファーは 私の永遠の伴侶
  私のことだけを見つめていればいいの

  いつも私の側にいて 私にだけ
  笑顔をくれれば それでいいの
  汚らわしい犬なんて いらない!
  二人の間には 誰一人として
  入ることは許されないんだから


   3月10日 WからJへ
  あの忌々しい犬とまだ一緒にいるの?
  私はあなたを許さない
  あの時誓った バラの誓いを忘れたの?
  さようならジェニファー
  あなたはきっと後悔する
  わたしの愛を受け入れなかったことを

えー、またしてもサイコホラーの様相を呈してきました。怖すぎるわ!! 大体なんだよ伴侶って。女同士でいけないわウェンディーさん。なんか書いた日付もおかしいし。1月とか3月って、まだ君らが出会う前のことだろう。12月には孤児院殺人事件が起きてるから翌年(1931年)ってことでもなさそうだし。去年(1929年)の1月と3月だとまだ飛行船が完成してないからジェニファーの両親も生きてるはずだし。謎だ。

病室にはあのウサギのピーターが入れられていたと思われる檻も置いてあった。

 「ウサギのピーター
  ウェンディーが突然可愛がり始めた ゆいいつのペット
  ちょうど 私がブラウンを可愛がっている時期と同じ・・・・
  本当にウェンディーはピーターを可愛がっていたのかしら・・・・
  ピーターを貢ぎ物にした時 彼女は悲しかったんだろうか・・・・」

これはアレか、自分もなにかペットを飼えばジェニファーが嫉妬して自分のところへ戻ってきてくれるとか思っての行動だということか。とことん黒いな。


次は院長室に来た。放送機材を調べるとこんなコメントが出た。

 「ホフマン先生は 大の放送好き
  お掃除も ごはんも 寝る時も・・・・
  決まって 好んでいる子から順番に 名前を 読み上げていくの
  みんな それの順位を競って先生の前では良い子にしていた
  でも とうとう私の名前は 一度も呼ばれることはなかった
  くだらないって 思っていたもの

「おそうしきの章」でのあの館内放送にはそんな裏があったのか。アホ教師め。ついでに日記も見てやれ。


    1930年3月2日
  最近 子供達の間では気味の悪い
  うわさ話が横行している
  お掃除しないと妖精が来るとか
  ノライヌが子供をさらうとか・・・・
  いかんせん 気味が悪い


    1930年8月16日
  今日 私が仕事に追われていた時
  クララが手伝いたい と申し出てきた
  これも私の教育の賜物だろうか 実にありがたい
  朝方 まだクララが仕事をしていたので
  私は彼女を優しく ベッドへ連れて行った

  私は少し可愛がりすぎたのだろうか
  気づいてみれば クララももう16歳

  孤児院に残って 運営を手伝いたい
  という彼女の話だが 真剣に考えてみるべきかと思う
  明日 マーサにも相談してみよう

なにをしとるんだ貴様は。と、ここまで読んだところでジェニファーがこんなコメントをつけた。

 「・・・・・・・・
  わたしはこの時 この光景を見て
  とても怖く 不純な気持ちに襲われた
  その想像が 恐ろしい姿になり わたしを襲ってきたのだとしたら・・・・」

ゲロ吐き人魚誕生秘話ですね(なげやり)。そしてジェニファーはホフマンがいなくなる前に書いた最後の日記を開いた。


     1930年12月1日
  私は孤児院を出て行く

  今は頼りになるクララだっている
  それに子達は皆 大人になった
  職務は果たした 私は正しい

  ・・・・くそっ! 元はと言えば
  あいつが来てからだ 疫病神め
  私が悪いわけではないのだ
  あいつが全て悪いのだ!
  ・・・・汚らわしいっ

なんとこのクズ教師、あの殺人事件が起きる前に子供たちを捨てて孤児院を逃げ出していたらしい。物置部屋を調べるとその件に関してのコメントが見られる。

 「あの日 ホフマン先生は 逃げるように いなくなった
  あなたは 理想の大人を背負い その幻想に惑わされていた・・・・
  大人の世界の掟を守れず・・・・ 縛りから抜け出したかった先生
  ・・・・子供も大人も同じ世界
  縛り縛られ 生きる社会

なんか妙に悟っちゃってますよジェニファーさん。この猥褻教師は立派な反面教師としてジェニファーの記憶に残り続けることであろう。合掌。ちなみに子供たちはこんなアンポンタン教師に対して

 ・大事にしている高級な食器コレクションを使ってこっそりおままごと
 ・自慢の若いころの写真マヌケな落書き

をするなどして逆襲していた(ちなみに落書きの犯人はトーマス君)。このときばかりはあの悪ガキっぷりが頼もしく思えます。グッジョブ。

どうでもいいけどこの章って1930年1月なのに12月の日記が見られるのはおかしいよな。そのへんは適当に記憶がミックスされてるのか? 孤児院の中に誰もいないし。声だけは聞こえるんだけどな。軽くホラー現象。

おまけ・応接室の暖炉を調べると出てくるセリフ。

 「とても寒い冬のある日・・・・
  いつものように叱られに先生に呼ばれたことがあった
  怒られるのは嫌だったけど 暖炉の前で怒られるのって
  暖かくって 心地よかった・・・・」

あんたもどこまで不憫なんだよ。なお応接室にある蓄音機を使うといままで集めたレコードを聴くことができます。本編のBGMが流れるよ(1枚につき1曲)。

その41・大人は勝手なんだよ

----2006年3月20日(記録:4月3日)

記憶探し編第三回。台所奥にある小部屋の中で警察からの手紙を発見した。マーサが送った手紙に対する返信らしい。一体なんの用件だ。

 グレゴリー・ウィルソン氏の犯罪の関与について
  駐在所のドゥリトルです
  受け付けました通報文書への返信が
  遅れましたことを お詫び申し上げます

  さて 当方の結論から申し上げます

  氏が何らかの犯罪 つまり近年に度重なり発生した 子供失踪事件等に
  関与している可能性は 非常に薄いと考えております
  氏には息子さんが一人おり ちょうど貴方様の報告にもありました
  "白い服を着た子供と密接にいた"件に関しましても説明が付きます

  当局と致しましても 疑わしきだけで
  罰する事はできませんので ご了承下さい


   1930年10月20日
         カーディントン郊外駐在所
           アントニー・ドゥリトル

 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

   11月24日 駐在所在中ドゥリトル様

  ローズガーデン孤児院のマーサ・キャロルです

  約1ヶ月の長きに渡って 計6件の文書
  発送いたしましたが 返信がございません
  お目を通して頂けておりますでしょうか?
  一刻も早い調査を お願い申し上げます

  先日 私はまた見かけてしまいました・・
  グレゴリー氏とウェンディー・・ あぁ私の
  孤児院の子供です それが二人だけで
  何か怪しく 異様な行動をしておりました
  おぉ恐ろしい・・・・
  私と致しましてはもう とても心配で・・・・
  ・・つまり その異様な行動と申しますのは
  氏は四つんばいになり ただただ頷いて
  おります・・ それに対してウェンディーが
  叱咤しているような様・・・・で御座います
  その・・・・ なんと申し上げて良いのか
  行き過ぎた犬の調教 のような・・・・
  おぉ・・・・ 思い出すのも恐ろしい

  一刻も早く調査をお願───

いきなり衝撃的事実。マーサはあの孤児院殺人事件につながるウェンディーの異常行動をいち早く察知していたというのか。まさに家政婦は見たってカンジですが。二通目の手紙が書きかけなところを見るとこれは未送信なんでしょうか。この発見がもっと早く表に出ていればあんな事件は起きなかったかもしれないのに。これにはジェニファーも「大人って本当に勝手・・・・」とコメントしています。ちなみにこのマーサも、そしてクララも、ホフマンと同じく事件が起きる前に孤児院から出ていったそうで。二人ともホフマンが出ていった後を追うようにいなくなったのだという。つまり事件が起きたときに残っていたのは子供達だけということに。あーあー。ちなみにマーサ関連ではこんな事件もあったそうだ。衣裳部屋の化粧台を調べるとジェニファーはこう回想する。

 「アマンダは 誰よりも神経質に
  誰よりも 身なりに気を使っていた
  ある日 彼女がマーサおばさんに とても 怒られている事があった
  理由は 部屋に忍び込んで マーサの大事な口紅を盗んだ事
  結局 口紅は見つかることはなかったけれど 私は見たの
  夜な夜な彼女が その口紅で おめかししていた姿を・・・・

これもまたサイコホラーですね(絶対違う)。デモムービーのあの衝撃シーンはこれのことだったのか!! こんなおいしいシーンを本編で使わないなんて、製作者は一体どういう神経してるんだ!?(なんでこんなに怒ってるんだ)。

そんな無駄な怒りはさておき、1階廊下のラクガキを調べるとジェニファーが妖精さんの話をする。「お掃除しない子供をさらう」という妖精さんは当時子供たちの噂になっていた。スーザンがトイレの個室から夜な夜な声がすると騒いだ事件(実際は風でドアが鳴っただけ)があるなど、子供たちにはけっこうな恐怖を与えていたようです。ジェニファーも例外ではなく、ハロウィンの仮装で子供たちが紙袋を頭にかぶっていたときも、顔が見えない彼らを「みんなは妖精さんじゃないよね…?」とかなり怖がっていたそうで。ゲーム中に雑魚敵として登場した妖精さんも、例のゲロ人魚と同じくジェニファーの恐怖心が生み出した存在なんでしょうか? とか思っていたら地下倉庫でこんなコメントが。

 「妖精さん・・・・ みんながうわさしていた 怖い存在
  お掃除しないと 妖精が来るよ 悪いことすると 妖精が来るよ・・・・
  ついには 妖精さんは本当に現れて そうして何度も襲ってきた
  ・・・・本当は 正体を知っている
  でも そんなのは問題ではない
  いけないことは 私の弱い心
  私の弱さが 彼らを呼び寄せた

妙に意味深です。ただの幻覚じゃないって事だろうか? もしかして妖精さんの正体は子供たちだったとか? でも妖精さんって肉切り包丁で斬りかかってきたり消火器を投げつけてきたりしたこともあったので多分違うな。そこまでアグレッシヴなガキはここにはいない。この孤児院の子供が出来ることといったら、せいぜい棒にくくりつけたドブネズミを顔に押し付けるとか人を袋詰めにしてそこにカマキリを突っ込むとか親友の飼い犬を拉致してボコって埋めるとか知らないおっさんを調教して殺人兵器にするとかいう程度ですよ。カワイイもんです(えー)。

地下倉庫ではついでに「10月のチケット」というアイテムを発見。この時点では意味はわからんが二周目に関係があるらしい。地下倉庫にはほかにも映写機があって、フィルム缶を使っていままでのムービーを見ることができます(各章ごとに何本かまとまっている)。まあこれもオマケ要素ですな。関係ないが、チケットが置いてある作業台に横からぶつかってみるとジェニファーが作業台をすり抜けるのでヒマな人はやってみなさい。

おまけ2・台所の調理台を調べると出るセリフ。

 「・・・・もしマーサおばさんがいなくなったら 誰もご飯を作れるはずもなく
  ・・・・もしクララ姉さんがいなくなったら 誰もケガの手当てはできないし
  ・・・・もしホフマン先生がいなくなったら 誰も学ぶことはできない
  毎日お菓子ばかり食べ 運動もせず 勉強もしないなんて ありえない話
  そう考えると 貴族の社交界だって 大人あってのものだった・・・・
  私たちの世界ってとても小さかった・・・・」

所詮は子供のごっこ遊びだった。でもそれがあんな大事件を引き起こしたのだから恐ろしいことです。暴走ってこわいね!(適当なシメ)。

その42・狂気

----2006年3月20日(記録:4月12日)

 「この孤児院で 私が学んだこと
  言葉・・ 文字・・ 掃除に洗濯・・
  そして 大切な友達の命の代わりに学んだ 大切な事
  それは 私としての自覚
  私の意見に 私の意志・・・・
  私は もう失いたくない・・・・」

ジェニファーの記憶探しも終盤に近づいてきました。ここに来て残っている謎はジェニファー自身の謎ですな。いままで自分の過去を追体験してきたジェニファー、昔の自分を振り返ることで自分の意思を確かめようとしています。中庭の土(棺桶が埋まっていたあたり)を調べるとこんなセリフが出る。

 「全てはここを掘った時から始まっていたのかもしれない・・・・
  土の下に とても大切な何かが埋まっている気がする・・・・
  そう思ってからは 必死だった
  衝動が押さえられなかった・・・・
  以前の私・・・・
  私の私としての自覚の無さ・・・・
  それが友達を失うことに繋がった
  ・・・・失ったものは 二度と戻らない
  もし 戻る可能性があるのなら
  私は 友達を失いたくはない・・・・
  友達と約束を交わしたならば
  二度と 破りたくはない・・・・」

ただ流され従うだけだった自分を悔いるジェニファー。いまジェニファーがやっている事は、ある意味では過去のやり直しでもありますな。まあ実際に過去に戻ることはタイムマシンでもない限り不可能ですが、最終的にジェニファーはこの件にどう落とし前をつけるのでしょうか(ヤクザか)。

そんなわけでついに孤児院から出るジェニファー。大きな扉を開けて外に出ると、屋敷から表門までの石畳の横でウェンディーが地面にお絵描きをしていた。近寄ろうとするとウェンディーの白い帽子が突風で飛んで消えた。不気味。帽子をあきらめてウェンディーに話しかけるとほっぺにチューををされた。ジェニファーもおでこにチューをして対抗。ほほえましい光景ではあるが誰もしゃべらないのがまた不気味である。前章までの殺伐を知っているだけに。

一連のやりとりが終わるとウェンディーはお絵描き作業に戻ってしまった。もうここで出来ることはないようだ。ジェニファーが孤児院の表門を通っていくと、鉄格子の門が自動で閉まった。悲しそうな表情で門の中からそれを見つめるウェンディー。一応門を調べてみたがビクともしなかった。自動ロックである(なんか違う)。

誰もいない長い田舎道を進むジェニファー。ついに最初のバス停がある道まで来てしまった。バス停があるほうに歩いていくと、ベンチにはなんとグレゴリーが座っていた。手には絵本を持っている。

 「こんにちは お嬢ちゃん
  お嬢ちゃん お話は知らないかな?
  そうさ とびきり楽しいお話さ
  知ってたら おじさんに教えておくれ
  ・・・・息子が 待っているんだ

えー、思ったよりも普通の反応をされてしまった。何だよ、これじゃあただの優しいパパじゃないですか。大量殺人犯のくせに(えー)。グレゴリーは書きかけの絵本の結末をどうするか悩んでいるようで、これ以降話しかけても 「少女はずっと・・・・だめだ」 「少女はずっと・・・・友達と二人で・・・・・・・・だめだ」とかいうセリフを返すのみ。気になったのでしつこく話しかけ続けていると、最終的にはこんなことを言った。

 「少女はずっと・・・・・・・・
  友達と二人で・・・・・・・・
  それは仲良く・・・・・・・・
  ずっと永遠に・・・・・・・・
  暮らしましたとさ・・・・・・・・
  ・・・・お嬢ちゃんもそう思う?
  おじさんは・・・・そうは思えない
  どうしても・・・・そうは思えない
  人は必ず 嘘をつき 裏切り
  勝手に忘れて 知らん顔・・・・
  結局は相手を縛り 拘束し
  自分の理想通りにしたいだけ
  いつまでも変わらぬ仲なんて
  そんなのありえないことだろう

お、おじさーーん!!(思わず叫ぶ) 気持ちはわからんでもないけど子供にそんな話題はヘヴィすぎますよ。最後のほうのセリフが自動送りなのが一気にまくし立ててるカンジを演出していて細かい。さてグレゴリー、これはさすがにマズイと思ったのか元の調子に戻ってこう続けた。

 「・・・・お嬢ちゃんに言っても
  仕方が無いよね ごめんね
  よかったら今度 お嬢ちゃんの
  お話を 書かせておくれ
  かわいい小さなお姫様の物語だよ」

それで書かせたやつがあんなのだったわけですな。合掌。ちなみに今まで地道にページが増え続けたリトルプリンセスの絵本は、最終的にはこんな話になった。

  昔々あるところに 可愛い少女がおりました

  少女はいつも 赤い薔薇の姫と一緒でした

  ある日 突然に パパとママが死んでしまいました
  赤い薔薇の姫もいなくなり 少女はひとりぼっちになりました

  そして少女は 知らないお家に連れてゆかれました

  お家には バラの掟に支配された
  貴族たちの社交界がありました
  それでも少女は ひとりぼっちのままでした

  少女に 新しい大切なともだちができました
  少女はともだちと バラの掟に従いました

  貴族たちの社交界の中で バラの掟は絶対でした
  赤い薔薇の姫が だれより一番えらいのでした

  少女は バラの掟に従いました
  少女は 伯爵夫人に嫌われました

  少女は バラの掟に従いました
  少女は 男爵夫人にお仕置きを受けました

  少女は バラの掟に従いました
  少女は 侯爵夫人になじられました

  少女はともだちとともに バラの掟に従い続けました
  赤い薔薇の姫は おもしろくありませんでした

  そんな少女の元に 最後のバラの掟が伝えられました

  その掟は ともだちを差し出すことでした

  ともだちを差し出した少女は プリンセスになりました

  バラの掟に縛られた ひとりぼっちのプリンセス

  悲しくなったプリンセスは
  すべての思い出に鍵をかけましたとさ

このオチが暗示しているものは一体何なのか。次回に続く。

その43・A Love Suicide

----2006年3月20日(記録:4月12日-2009年6月12日修正)

 「私を連れてきた あのバス・・・・
  私はやはり戻るべきなのだろうか・・・・
  ・・・・いいえ 違うわ
  私には やり残した事がある やり遂げなければいけない
  待っててね ブラウン・・・・」

そんなわけでこのゲームもそろそろおしまいです。最後に残ったイベントをこなすべく納屋へ向かうジェニファー。ゲーム開始直後に行ったあの納屋です。思えばあの納屋にブラウンの首輪孤児院への入場券(飛行船の搭乗券)があったのだった。ジェニファーの記憶的にはあの納屋は重要な意味があったのだろうか。

というわけで納屋の前までやって来ました。犬の鼻声のようなものが聞こえる。最初に見たときと同じく鍵はかかっていません。扉を開けると、中には子犬のブラウンがいた。ブラウンはこの納屋で飼われていたのだろうか。納屋の隅にはカカシの騎士の胴体が置いてある。調べると、足元にある黒板にジェニファーがなにか書き込んだ。

 「私の愛しい宝物・・・・
  もう二度と失いたくない
  もう決して失いたくない」

そう言って黒板に書いたのは、あの「永遠に変わらぬ 愛に誓って あなたに従います」の文章。書き終わると、そばにバケツが置いてあるのを発見。バケツをカカシの胴体にセットすると、その中から小さな鍵が落ちてきた。この納屋の鍵でしょうか。子犬ブラウンを抱き上げ、ほお擦りして可愛がるジェニファー。どこから持ってきたのか、ブラウンに首輪をかけてやりました。このときのブラウンがちょっと悲鳴じみた声を上げているのが気になる。なんかカメラ視点がブラウンから見た視点になってるし。なんか不穏な雰囲気だ。ジェニファーがつけた首輪は、ロープかなにかで納屋の柱につなげられていた。「これでよし」とでも言うように、満足げにブラウンを見下ろすジェニファー。意気揚々と納屋から出ようとするジェニファーに近づこうとするブラウンですが、ロープが邪魔をして扉に近づくことができない。キャインキャインと悲痛な声で叫ぶブラウンを優しい微笑みで見つめるジェニファー。な、なんかイヤだなコレ。納屋の扉を閉めると、妙に重たいガチャンという鍵の音が。

 「わたしがずっと守ってあげる
  ずっとずっと 死ぬまでずっと・・・・」

こんな妙にホラーなメッセージが出たあとスタッフロール開始。テーマ曲「A Love Suicide」が流れる。スタッフのインタビューによると、自殺ソングで有名なシャンソン「暗い日曜日」をイメージして作ったそうで。妙に納得。タイトルを直訳すると「心中」って意味らしいですな。こわいわ。最後の最後に「四つ葉の鍵」を手に入れてゲーム終了。「不幸な少女」には見つけられないという四つ葉のクローバーが最後に手に入るとは、これでジェニファーは不幸な少女ではなくなったということなんでしょうか? でもさっきバケツから落ちてきた鍵って四つ葉じゃなかったような…。妙な含みを感じるな。というかこのオチって、結局ジェニファーも誰か(ブラウン)を縛って生きることにしましたってことなのか!? でもそれだとあまりに暗すぎるなあ。ジェニファーのこれまでの境遇を考えればそう不思議なことでもないですけど。そもそもブラウンってもう死んでるしなあ。まあ、あれは大事な友達の記憶をもう二度と失わないようにしようという決意だったのだと思っておこう。辛い過去を逃げずに受け止め、唯一残った幸福な記憶(=ブラウン)を大切にして生きていこう、という。ものは言いようである(ミもフタもない発言)。しかしブラウン、今までヘタレジェニファーをずっとサポートし続けていたのに最後がこんな扱いとは。合掌

 * * *

というあたりで本編おわり。結局謎が謎のまま終わった部分が多いゲームでしたな。パンチラインの前作『チュウリップ』に出てきた映画の宣伝チラシに「謎が謎を呼び、結局最後まで謎のまま!!みたいなアオリ文があったのを思い出しました。つまり『チュウリップ』の開発中にRORのストーリーはすでに決定されていたんだよ!! なわけありませんな。とほほ。もうこれは最初から最後までプレイヤーを振り回し続けたジェニファーこそが犯人というオチでいいよね。異論は認めん。

「RULE of ROSE」プレイ日記  

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2006 karayage