Balatro

Balatro

話題作なのでプレイ。ハマると時間が溶ける系のゲームと聞いていたが案の定溶けたので休憩のために紹介記事を書くことにした。どうでもいいおまけ付き。

※この記事はSteam版(PC)のゲームプレイ内容を参考に書いています。モバイルアプリ版(App StoreGoogle Play)とは操作方法などが異なる場合があります。

(2025年3月22日:公開)

魂は賭けなくていい1人用ポーカー

『Balatro』はトランプのポーカーローグライクを組み合わせた全く新しい…かどうかは知らないがそういうゲームです。カードを手札から5枚出して良い役(ハンド)が出ていたら勝ちというあのポーカー。本作は1人用のゲームなのでプレイヤー同士でカードを出し合うのではなく、出したカードと役やその他要因によって決まるスコアで勝敗を決めます。規定の手数(ハンド数)の間に規定のスコアを出せたら次のゲームへ、出来なければ死。

ポーカーといえば賭け金を上げたり賭け自体から降りたり花京院の魂を賭けたりといった駆け引きの要素があるゲームであるが『Balatro』ではそういうのはありません(いわゆるビデオポーカーに近いシステム?)。最低でもポーカーの役だけ知っていれば普通にプレイは可能と思われる。

ではポーカーの役(ハンド)の説明…が必要な人は多分あんまりこのゲーム買わないんじゃないかな。省略。Wikipediaの説明でも見てください。プレイ中の画面の『ラン情報』ボタンからも一覧が確認できます。その他の細かいルールはチュートリアルを見れば分かると思うが自分の環境だと言語を手動で切り替えないと日本語にならなかったので日本語しか分からん勢はそこだけ注意。

言語設定はタイトル画面右下のボタンで変更可(プレイ開始前に設定しよう)

ゲームの流れとしては、それぞれ『スモールブラインド』『ビッグブラインド』『ボスブラインド』の3体の敵がいる8段階のステージを勝ち進んで最終ボスを倒せばクリアとなる。この敵というのが『ブラインド』、ステージが『アンティ』という呼び名になっている(どちらもポーカー用語由来らしいが本来の意味とは少し違うので特に気にしなくても大丈夫と思います)。なおゲーム開始からゲームオーバーになるまでの一連の流れを『ラン』という。

各ブラインドはゲームが進むごとにちょっとずつ要求スコアが増えていく。スモールとビッグは要求スコアの大小しか違いはないがボスブラインドはそれぞれ固有の能力を持っており、攻略には特別な対応が必要になる。どの能力を持つボスが来るかはランダム。それまでは調子良く進んでたのにボスの能力と相性が悪くて…みたいな展開もよくある。そのあたりはいかにもローグライクである。

ちょっと特殊な点として、ボス以外のブラインドはプレイせずにスキップすることも可能。ブラインドをスキップした場合、倒したあとの報酬などが得られなくなる代わりに特殊効果のある『タグ』が手に入る。本作では各ブラインドを倒したあとにショップが利用できるのだがそこで買えるものが一部無料になるとか、次のラウンド中に手札の数が増えるとか色々ある。どの効果のタグが貰えるかはスキップ前に確認できるので「戦うよりこっちのほうがいいかも?」と思ったらタグを選ぶのもアリ。

ジョーカー✕ジョーカー

ここからは『Balatro』の最大の醍醐味であるジョーカーの説明。前述の通り本作ではゲームが進むごとにステージクリアの要求スコアが上がっていくわけだが、普通にポーカーの役を出しているだけではそれに対応できるはずがない。そこで登場するのが特殊効果を持ったジョーカーのカードたちです。その数なんと全150種類(※最初から全開放ではなくアンロック式)。この大量にあるジョーカーの能力を組み合わせることによってより高いスコアを出していくのがゲームの攻略ということになります。

能力の中でも分かりやすいものから一例を挙げると『ワンペアを含む役を出したらチップが+50になる』『ハートのカードがスコアされた場合に倍率が+3になる』などがある。このチップ倍率というのはプレイ画面の左欄でそれぞれ青・赤で表示されているが、見ての通りこれらを掛け算した数がそのハンドのスコアということになる。チップと倍率は役ごとに基礎点的なものが設定されており、例えばフルハウスは404で計算される。この数にカードのチップ数とか、ジョーカーで付与された倍率とかが追加されていくわけだ。

なお上記の『ワンペアを含む』という条件だけを見ると「ワンペアなんて全然高得点の役じゃないじゃん」と思うかもしれないが、実はこのジョーカーはツーペアやフルハウスといった「役の構成にワンペアの組み合わせを含む役」でも発動する仕様になっている。よって上記の2枚のジョーカーを持っている状態で「ハートのカードを含むフルハウス」を出すと両方のジョーカーの能力が発動するわけです。このように大した効果ではなさそうなジョーカーでも一応持っておくと意外なところで役に立つ可能性は十分ある。「ジョーカーに「強い」「弱い」の概念はない」の考え方が大事です。ジョーカーを並べる順番も点数計算に影響したりするので(※能力は左のカードから順に発動するので『倍率✕2』のカードは『倍率+4』の右に置いたほうが得、とか)。

プレイ中にどのジョーカーが手に入るかはランダムなので、良い効果のジョーカーが手に入るまでの繋ぎとしてちょうどいいカードを選ぶのも重要な戦略になる。特に序盤はチップか倍率が増えるジョーカーはとりあえずでも確保しておくのが安定に繋がるのでグッドでしょう。不要になったジョーカーはカードをクリックして売れば処分できるので「確保したはいいが邪魔になってしまった」ということは起きない。状況に応じて必要なジョーカーを取っ替え引っ替えしていくのは『Balatro』のローグライク的な要素の最たるものと言えるでしょう。ちなみに売ることで効果を発揮するジョーカーといったものもありますよ。

チップの数はトランプのカードごとにも設定されている。エース(A)は11点、キング・クイーン・ジャックのフェイスカードは10点、2~10のナンバーカードはそのままの数字の点になる。通常は高い点数のカードで役を作るのがベストだが、特定の数字やフェイスカードやトランプのマーク(スーツ)にチップや倍率が追加されるジョーカーを持っている場合はその条件で役の構成を決めるのが良い。

ちなみに上記の『スコアされた場合』というのは、本作ではカードを場に出す時に不要なカードも一緒に出すことができるのでそういう区別があるのである。例えばワンペアしか成立しない組み合わせであっても「ついでにこのカードもいらないなー」と思ったら同時に出してしまってOKなんです。プレイヤーは役を作るときに『ディスカード』で要らないカードを捨てて引き直せるが、前述のボスブラインドの能力には「ディスカードの使用回数をゼロにする」「特定の種類のカードを無得点にする(※ゲーム中では「デバフ」と表記)」といったものも存在するので、ディスカードが使えない or 使用回数を節約したい状況では必要なテクニックになる。

また、ゲームをプレイしていると、時々キラカード的なジョーカーが手に入ることがある。これはエディションによる効果が付与されたジョーカーで、カードが持つ能力に加えて更に『チップ+50』『倍率+10』『倍率✕1.5』などのお得な効果が付いている。これらは役を出せば無条件で発動するのであればあるだけ嬉しい。また『ネガティブ』のエディションを持つカードはジョーカーの最大所持数にカウントされない、つまりジョーカーが1枚多く持てるという地味にすごい仕様になる。使いたいジョーカーに付いていたらかなりラッキー。

消耗カード

ジョーカーを組み合わせる以外にもスコアを伸ばす方法は色々ある。例えば消耗カードの活用などです。『Balatro』にはトランプやジョーカー以外のカードも登場するんです。

ゲーム画面右上にある空間が消耗カード用のスロット

…といった感じ。なかなか良いジョーカーが引けなくても惑星カードやタロットカードで役やトランプを強化したりしていくと案外戦えたりします。スペクトルカードは出現率はややレアですが、効果が極端なカードも多いので使いどころが難しいという印象。

意外と大事なのはお金を増やすタロットの『隠者(※資金2倍・上限あり)と『節制(※手持ちジョーカーの売値分のお金ゲット)でしょうか。本作はどのカードを手に入れるにも基本的にお金が必要なのである意味お金が一番大事です。そう、『Balatro』最強のカードはドル札そのものだったのだ。

そんな……

ひどいオチをつけたところで簡単ですが『Balatro』の紹介は終わりです。難易度の話とかやりこみ要素とかについては各自プレイして確かめてください。


おまけ(本編):わたしが好きなジョーカー

ここからは筆者が好きなジョーカーについて書きます。なお『好き』の基準は『絵柄が好き』『効果が好き』などであって強さとか攻略法とかそういうのは知りません。こっちだって苦労してるんです。

※左から順に

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