「え?!カプコンが作ったゼルダ!?」
- ゼルダ最新作『知恵のかりもの』をプレイする前にNintendo Switch Onlineで遊べる昔のゼルダをプレイしておこう企画・第5弾。ここまで『神々のトライフォース』『初代ゼルダの伝説』『リンクの冒険』『夢をみる島DX』とクリアしてきたので今回は『ふしぎの木の実』です。2024年12月現在オンライン会員(の通常プラン)が遊べるゼルダはこれで全部のはず。
- なお本作に関しては全く前知識がないです。1タイトルで2バージョンあるということ以外はまるで知りません。話によると元は『力』『知恵』『勇気』の3バージョン出す予定が色々あってこうなったのだそうで(Wikipedia情報・『ほぼ日』のインタビュー企画も参照)。
- そして今回初めて知って驚いたのは本作がカプコンがメインで共同制作したゼルダということ(起動してすぐ出る社名ロゴを見て初めて知った)。後にアドバンスで発売された『神々のトライフォース&4つの剣』『ふしぎのぼうし』もカプコン製だとか。本当に何も知らなかったので意外すぎた。そんなわけで完全初見のプレイ記録です。
-
- ここまでの私のゼルダ歴:
夢をみる島(GB)→ブレワイ→ティアキン→神トラ→初代→リンクの冒険→夢をみる島DX→ふしぎの木の実(いまここ)
★リンク先はプレイ記録 - ※このプレイ記録には上記タイトルのネタバレが多少出てきます。未プレイの方は注意。
敵キャラ名・ボス名等は任天堂大辞典wiki(※非公式)と攻略サイトのnJOY様を参考にしました(感謝)
『大地の章』プレイ開始
- 本作はGB『夢をみる島』の後にニンテンドー64で出た『時のオカリナ』『ムジュラの仮面』の次のタイトル。2001年発売。時系列的には『夢島』の後(ゼルダ公式の『HISTORY』参照)ということになっているらしいが前述の理由でストーリー的なつながりはあまり無かろう。今回はカプコン時空のゼルダということで。なおどちらの章を先にやるか悩んでちょっとだけ調べたのだがどちらが先でも大丈夫そうなので今回は『大地の章』からやります。
- まずはオープニング。馬に乗って草原を駆け抜ける一人の少年。緑色の服と帽子が印象的な凛々しい顔立ち……君いつもと顔違くない? この作画の違いだけで『夢をみる島』のリンクとは無関係だと断定できるレベル。しかしアニメーションに気合が入っているなあ。
- 少年が崖上から見下ろしているのは広大な森に建つ白い城。その中には3つのトライフォースがあった。トライフォースの前に進み出たリンクは突然謎の光に包まれる。同時に辺りの空間がグニャグニャと歪みはじめ……
- というところでタイトルロゴ。『ふしぎの木の実』というだけあって巨大な樹がドーーンと出てきた。気になりますね。
- まずはいつもの名前入力。セーブデータ作成画面に
『あいことばをいう』『通信ケーブルをつかう』
の選択肢があるのが気になります。通信ケーブルに関しては使えるもんなら使ってみろという感じだが。 - 名前はもちろん『リンク』でスタート。さて謎の光に包まれたリンクは暗闇の中を落下していた。謎の空間に謎の声が響く。
『えらばれし勇者よ われらの しれんを うけよ!』
あっ、勇者が漢字だ。驚くのはそこか。ちなみに本作のドット絵のベースは『夢をみる島』からの流用です。 - 場面転換。いつのまにかリンクはそのへんの路上で寝ていた。無一文で。アイテムもない。そこに赤い髪の女性が通りかかる……
- 目が覚めたリンク。そばには馬なしの幌馬車がある。そして左上に『春』とアイコンが出てきた。春です。これについては後述。
ディンとの出会い
- 隣の画面に行ってみると、森の開けた場所で旅の一団と思われる人々が火を囲んで酒盛りをしていた。大きな切り株の上では先程の赤髪の女性が踊っている。
- ジョッキを持ったおっさんに話しかける。彼らは旅芸人だそうです。下のほうにいる丸々としたおばちゃんは一座の料理係だという。名前はインパさん。どっかで聞いた名前だなァ。
- そして赤髪の女性は人気の踊り子・ディン。リンクが倒れていたのを見つけて付きっきりで看病してくれていたそうな。いい人。超最序盤から好感度アップ。
- お互い自己紹介するリンクとディン。森で赤い光を見つけて行ってみたらリンクが倒れていたとの話。なぜかうなされていたらしい。高いところからずっと落ち続ける夢を見ていたと思えば無理もない。違うか。
- 元気になったリンクを見て踊りに誘うディン。なんて積極的なの。ダンスシーンの一枚絵まで出てくる気合の入れよう。美人のお姉さんといっしょにギクシャク踊るリンクで笑う。
- ダンスおわり。ふとリンクの左手に▲のアザがあることに気付くディン。ハイラルに伝わる聖なる証らしい。『リンクの冒険』にもそんな設定ありましたね。ゲームには出てこないが(取説情報)。
- このアザが本物ならリンクは特別な運命を持った勇者ということになる。もう神殿を巡って短い剣で鎧の騎士と戦うのはイヤだあ。などとトラウマを抉られるプレイヤーをよそに何か言いたげな雰囲気のディン。しかし結局話すのは止めてしまった。
- そうして再び楽しく踊っていると不意に辺りが怪しげに暗くなった。焚火は消え、どこかから落ちてきた雷が酒樽を次々と消していった。
「グハハ…ついに見つけたぞ 大地のみこディン!」
「うまくすがたを かくしたつもりだろうが そこまでだ!」
「この闇の将軍ゴルゴンさまから のがれることは できぬ!」- いきなり悪役としか思えん奴が登場(※声のみ)。あまりにもストレートに悪役すぎる言動で爆笑する筆者。なんてコテコテなんだ。ゴルゴン様の好感度も上がってしまった。キャラ的な意味で。
- なんて言ってる場合じゃないんですよ。笑っている間にもどこからともなく出てきた竜巻に旅芸人たちが吹き飛ばされていく。最後に残ったディンを守るように竜巻との間に立つリンク。しかし…
「ジャマするな こぞう!」
結局吹き飛ばされました。そりゃな。 - あっさりさらわれてしまったディン。場面は変わっていかにも悪役の城といったルックスの建造物が出てきた。もちろん空には暗雲が立ち込めている。コテコテだ。
- 捕らえられたディンは大きな岩に鎖でつながれていた。その前に立つ鎧の大男がゴルゴン様か。
「わたしを どうするつもり!」「知れたこと」
思わずなにか不適切な発言をしそうになったが耐えるプレイヤーであった。さてオープニングの状況説明の一環として今後の計画を事細かに語ってくれるゴルゴン様。
まずは大地の巫女であるディンを封印する
↓
四季の精霊が住む神殿をしずめる
↓
ホロドラムの四季を乱す
↓
豊かな実りと恵みが奪われる
↓
大地が滅ぶ
↓
生きとし生けるものが死に絶える
↓
闇の世界完成
- ……えーと、遠くない!? 要するに世界を滅ぼすのが目的だと思うんですけど若干回りくどくないですか!? 前半はともかく後半部分を達成するには「↓」ひとつの間につき最低数か月はかかりませんか? これを
「知れたこと」
の一言で済ませるのは男らしすぎる。どこぞの宇宙人レベルとまでは言わないがずいぶん気が長くないか。それとも闇の軍勢は数が少なくて少数精鋭とかなのか。ならば世界中に魔物をけしかけるような大規模な作戦が使えないのは分からんでもない。 - あまりにコテコテすぎる悪役しぐさ、妙に回りくどい悪の計画、2001年発売ということを考慮してもいっそ清々しいまでにド直球の悪役キャラで逆に好きになってきた、ゴルゴン様。
「グ ハ ハ ハ ハ ハ」
という笑い方もポイントが高すぎる。 - それはそうと拘束されてなお抵抗するディンのまわりに青いクリスタルのようなものを放つゴルゴン様。悲鳴と共にディンはクリスタルの中に封じられてしまった。
「しずめ 四季のしんでん! みだれろ 春 夏 秋 冬!」
- ふと視点は変わって遺跡のような場所が出てきた。ここが四季の神殿らしい。いかなる方法かは知らんがゴルゴン様の言葉通り神殿は大地へと降下し始めた。確かに「しずめ」とは言っていたがマジで沈めるとは恐れ入った。
- 更に視点は変わりどこかの村の様子が映る。いままで春らしく青々とした葉が茂っていたのが突如として紅葉と落ち葉に変わった。秋です。四季ってそんな感じで乱れるんですか!? 本当にゴルゴン様の言った通りになってしまった。なんでこの人急に『吹けよ風、呼べよ嵐』みたいなこと言い出したんだろうなどと思っている場合ではなかった。再びゴルゴン様のグハハ笑いが暗黒の城に響き渡る。あーあ。
- ちなみにホロドラムというのは『大地の章』の舞台である地域の名前です。ハイラルとは別の地方らしい。