帰ってきた クリアできる気がしないラ・ムラーナ2の逆襲 :感想
2022-07-28
完走した感想
最終回の感想が駆け足になっちゃったのであらためて『LA-MULANA2』の感想。ひとことで言うと面白かった 。以上。
以上じゃないよ。駆け足どころではない。もうちょっと長めのひとことで言うと『ラムラーナらしさを維持したまま遊びやすくなった正統派パワーアップのラムラーナ 』だった。つまり面白かった。ラムラーナらしさって何? と厳密な詰め方をされるとちょっと困るが、これもひとことで言うなら『製作者の熱量 』じゃなかろうか。過剰なくらいの圧倒的作り込み。ゲームのあちこちにわけのわからねえ罠が設置してあるのも熱量が行き過ぎた結果なんですよ。絶対そうだ。そうに違いない。ということにしておきたい(※個人の見解です)。確かに前作と比べるとシステム面などで親切になったところは多々ありましたが(ジャンプ操作とか「はしご」の仕様とかミニ割門とか) 、そういうのも全てはプレイヤーにわけのわからねえ罠をひとつでも多く踏ませるための親切であって製作者が甘くなったとかではないのだ。じゃなかったら毒溶岩なんて妙なもの出てきませんよ。なんだよ毒溶岩って。
というわけでどうしても前作の件も絡めての感想が多くなるが許してください。個人的な好みでいうと『2』は絵 がいっぱい出てきてよかった。1の時点でグラフィックは相当凝ってたけど、今作では図鑑やキャラクターのイラストまでがっつり追加。キャラ立ち絵だけでなく前作風のドット絵キャラまで用意してあるの豪華すぎません? それどこか脇役にさえアニメーションつき。フォボウスが水晶ドクロを持ってる差分まで…。もちろん各フィールドのグラフィックもパワーアップ。邪怨回廊覚醒前の背景とかね、すごかったわー。
前作から引き継いでいるものも多いけど意表をついてくるところもあり、というのも進化としては正統派ですよね。まさか『ENGA MUSICA』を攻略に使うとはね。まさか値段が50Gになるとはね(これは無関係)。
『2』はシナリオというか物語 が結構しっかりめにあったのも個人的には驚きでした。特にアヌンナキの件。あれはワクワクしましたわ。前作のガイド本に裏設定みたいなのは書いてあったけど当時どこまで構想があったのだ。世界各地の遺跡・神話・伝説、更には宇宙人ネタがリミックス状態で出てくるラムラーナの楽しさよ。攻略順が自由なゲームなだけにシナリオ作りにも様々な制限があったとは思いますが、そこで「第9の子を倒すために負の思念を利用したい(=メインストーリー) 」→「そのために各時代の子らの問題を解決する(=各時代の子らの物語) 」という設計にしたのはナイスアイデアというやつなのでは。母が子を滅ぼすたびに生じた歴史の断絶部分(の設定)をアヌンナキの暗躍ネタで埋めたのも。『2』の影の功労者は間違いなくアヌンナキ。
登場人物 (キャラクター)が増えたことによる良さもありましたね。ゼルプッターのツイートは掛け合いもあって楽しかった。『1』のじじいのイカれた メールが好きだったからそういう意味ではアクが減ったとも言えるがこれはこれで。店の人はみんな変なままだから安心。安心とは?
主人公のルミッサ は父同様しゃべらないキャラだけど(選択肢除く) 、アルセダーナのお葬式やサキト君の酒盛りのシーンとかを見るに素直にいい奴なんだなとおもいました。過去の因縁怨念が渦巻くイグラーナをそういうのと全然関係ない若い姉ちゃんが引っ掻き回して全部ぶっ壊す話だと思うと痛快ではある。オープニング曲『Lumisa’s Theme 』はそういう意味でもピッタリでは。重々しく始まって勇ましくスカッと終わる。
えーとあとは何だ。『1』は斧が超便利でずっと使ってたけど今作はまあまあ色々な武器を使えてよかった。でもサブウェポンはそこまで使ってなかったかも。ケチだから。前作ではケチすぎて自力で解けなかった謎があったくらいです(※滅びの塔の塔の大地の槍使うアレ) 。ケチといえば結局遺跡の温泉に全然入らなかったのは反省点。クリア後の図鑑埋めで原祖混沌の温泉に入ったのが最初で最後です。
好きなガーディアン
反省も終わったところで(?)次は『好きな○○ 』系の話でもするか。まずはガーディアンから。これはアテン・ラー かな。日記にも書いたけど空を目指すために巨大兵器と合体しちゃうのは生き方がロマン全振り過ぎる。その後『第5の子は強い光に弱い』という情報を得て完全に印象がカーズ様になった。あれだけ色々やったのに肝心のボスの能力が雑魚召喚と押し潰し攻撃だったギャップも良い。いや、普通に強いけども。押し潰し。
設定で言えばヨルムンガンド の設定も好き。ピーキーすぎて他の連中には無理だったのだろう。乗り物系ボスは戦闘が楽しい。
好きなルームガーダー
アメミットちゃん 。かわいいから。冥星霊殿一( いち ) のかわいいガーディアン・アメミットちゃんをみんなで応援しよう。
次点でヘイムダル さん。生き様がプロだった(※7月23日の日記 参照)。ずっと座ってたのに動きがオシャレなのも高ポイント。
好きな雑魚
パッと思いつかんが強いて言えばエルバル兵 。鬱陶しいけど見た目がなんとなくかわいいから嫌いになれない。寒冷地バージョンがいるのもかわいい。親父ズ救出イベントの太鼓ドンドコがかわいすぎたのでこれがトドメだ。
好きな曲
これは『Valhalla Party 』(戦死者の館)と『Fallin’ Tower 』(原祖混沌)がツートップ。これを聴くためにサントラを買ったと言っても過言ではない。
そういえば前作も『Wonder of the Wonder』(迷いの門)、『Giant’s Cry』(巨人墓場)、『Death Game』(次元回廊)と、なぜか裏フィールドの曲がやたら好きでしたね。あと『Treasure Sealed Off』(地獄聖堂)も。まさか地獄がまた出るとは思いもしませんでしたが……………………。
あとは『Hell Hymnal 』(永久牢獄)とか『Moon Light Daze 』(邪怨回廊・覚醒前)、『False Ruler 』(ニビル)あたりも好き。フィールドの印象に反してきれいな音楽が流れる系。
印象といえば、妖精界・不滅戦場・死者の門のBGMは自分の中ではそれぞれのフィールドのイメージに直結している感じがあって印象深いです。もしこれが別の曲だったらフィールドの印象が40%くらい変わっていたのではというくらい影響があった(※個人の感想です)。
フィールド曲の話ばっかりだな。ボス戦だと『Shouldered World 』(クジャタ)、『Insane Sun 』(アテン・ラー)とか。戦ってる相手が牛とは思えぬカッコよさ。『Twined Malice 』(ヨルムンガンド)、『from Nibiru 』(アヌ)は「何のゲームだよ!」的な意味でも面白かった。
日記にも書きましたけどプレイ中にサントラ買ったんですよ。クリアしたので全曲聴きました。会話シーンの曲とかはプレイ中だと数秒~数十秒で終わっちゃうけどムーブルクさんの曲とか良い曲でしたわ。特にループの「つなぎ」のところが良い。前作の曲も「つなぎ」のところが妙に好きだった思い出。
今作は全体的に聞きやすい曲が多かったとおもいます(※個人の感想です)。平均点が上がったというか。
好きな石碑
まずはヴリトラ の石碑の壁画↓ シンプルにカッコイイ。本人もカッコイイが。ニーズヘッグとかのちょっとメカっぽいデザイン良いよね。
かっけー
次に霜の巨人殿のこれ。[考古学事典:エル・バウルの壁画 ] 南米グアテマラの古代遺跡エル・バウルにある球戯者の石碑に酷似。宇宙服のようなものを着て口から炎を吐いているように見える。そのため宇宙人を描いたものだという説があるが、実際はイグラーナのローカパーラ族兵士の姿である 。 ウソである 。ここまで堂々とウソが書いてあると逆に爽快感がある。ジョジョ第一部の「英国人なら誰もが知る伝説の騎士! タルカスとブラフォード!」 並みの堂々としたウソ(※本当はそんな騎士は実在しないから誰もが知るわけがない) 。少し不安になって思わず元ネタ を調べてしまうレベル。
「である。」ではない。
石碑といえば、前作も今作も謎が未解明の碑文を日記のトップページにまとめておいて謎が解けたら線で消していく(こんな感じで )というのをずっとやってたんですが、今作では最後まで意味不明な石碑 がほとんど無くておどろいたのだった。『1』では結局何だったのか分からないのも多かったですからね。「トウジンってなんだよ」とか。『よくぞ理解した知恵を持つ者よ。』 とか。理解してないよ全然。今でも。なんだったのよあれは。なお『2』で個人的に理解できなかった石碑については楢村さんのnote記事『LA-MULANA2開発後記』 に解説があって助かりました。気になる人は買って読もう(宣伝)。
好きなキャラ
大司祭インドラ :理由・蛮族すぎるから。
統治者ホルス :理由・紳士だったから。理由が上と真逆。
便利屋メガ六 :ずるい。
店妖精フェアリラン :胡乱すぎる。
サマランタ :常識人すぎてこの世界でやっていけてるのか心配になる。
笑った件
アプリ探しで「セクシーねーちゃん 」が誰なのか一発で正解した件。深くは語らぬ。
統治者バンコ 氏。洗脳されているから目つきが悪いんだなと思っていたのにそうではなかった件。
邪怨回廊で、でかいカニ みたいなのがいるなと思ったら本当にでかいカニがいた件。でかいカニには人を笑顔にする力があります。わたしは食料としてのカニより生きているカニが好きです。
太陽の賢人アメン氏が行方不明になったのにBGMがピーヒャラ した曲のままだった件(※6月29日の日記 参照)。ラーを倒したら戻ってくるとかでもなくいつまでもピーヒャラしていたのもじわじわ来る。
残った謎とか
イグラーナ崩壊後に第1~6の子らはどうなったのか。脱出中は人がいる部屋に入れなかったし最後の後日談的映像にも誰も出てこなかったから謎すぎる。いくら終末の予言があったからって全員死亡はなんかつらいぞ。なんだかんだでどこかで生きていそうな気もするが。
じじいが最初に依頼した、遺跡にモンスターが湧く件は解決したってことでいいのかな? 色々あってじじいのラムラーナ観光地化の野望はまた遠ざかっただろうが。こうなったらやはり全回復温泉を観光の目玉にするしかない。高級リゾートホテルを建てて富裕層を呼ぶのだ。
冥界に行く前にアルセダーナ様の葬儀イベントがあったので冥界で再会するとかそういうイベントがあるんじゃないかとかちょっと思ったけどそんなことはなかったぜ。冥界に行かず成仏したってことでここはひとつ。成仏?
ちょっと細かいですけど、『アールブルの巫女の予言』の一章 と二章 が他の人のプレイと逆だったような気がする。他所様の配信を見て初めて気付いた。気になっていたのでクリア後に攻略サイトを確認しましたがやっぱり逆だった。攻略には影響なかったから良いけど。一応スクリーンショット を載せておきます(タイトル画面はクリア時のバージョン)。
🤠
いま思いつくことは大体書いたかな(もし他にもあったら追記します)。こういうのを全部まとめると「面白かった」になるわけだが、もうちょっと詳しく言語化しておくと後で読んだときに「そういえば前はこんなこと書いてたな」と自分で楽しめるのでおすすめです。『このメッセージを見た人へ。自分の冒険記をしたためなされ。』 と言っているホネの人もいたじゃないですか。NIGOROは現在新作タイトルを開発中 なんですって? まだまだ発表は先のようだが何が出るのか楽しみですわね。それでは今度こそ以上。
karayage